カリスマ女性実業家として名を馳せた野口美佳氏が、自ら創業した「ピーチ・ジョン」(PJ)の社長の座を追われた。親会社のワコールホールディングスは6月10日、同氏の取締役降格を発表。社長はワコールHDの川中英男副社長が兼務する。 1994年創業のPJは、20〜30代女性をターゲットとした海外輸入下着のカタログ通信販売で、一世を風靡。芸能界などの幅広い交友関係と、キャリアウーマンとしての自らを広告塔とし、最盛期の2006年5月期には売上高173億円まで拡大した。 が、それ以降は低迷の一途をたどり、11年2月期は2期連続の営業赤字。赤字額は30億円に上り、11年3月期の営業利益42億円のワコールにとって最大の足かせだ。 ワコールの誤算 不振の要因はPJブームの一巡に加え、インターネット販売への対応の遅れにある。通販市場ではZOZOTOWNや楽天市場などが急速に台頭。その間、PJはカタログ通販