分子生物学による化石人骨の研究の進展によって、人類の出現は約700万年前とされるようになっている(2018年現在)。 変動する人類出現年代 山川出版社『詳説世界史B』現行版(2016年改定版)では、人類の出現年代は約700万年前とされるようになった。他の教科書、たとえば実教出版社の世界史Bでは「人類が独自の系統の進化のコースに入ったのは、700万~500万年前のアフリカ大陸であることがわかってきた」としている。700万年前説は、2001年にアフリカのチャドで猿人の化石人類であるサヘラントロプスが発見されたことによる。 2007年度使用の山川詳説世界史では人類の誕生は約500万年前とされ、その前年度版までは約450万年とされていた。450万年前という数字は1994年に発見された、ラミダス猿人の年代から割り出されたものである。ところが、90年代終わりから2000年代初頭にかけて、人類学上の新発