東日本大震災が日本のエネルギーシステムに大きなショックを与えた2010年代が終わり、新たなディケイドである2020年代が始まりました。いま一度この時代に不可欠なエネルギーミクスのグランドデザインについて考えてみたいと思います。 再生可能エネルギーとダックカーヴの呪縛 マクロな観点から、太陽光発電・風力発電に代表される【変動性再生可能エネルギー VRE: Variable Renewable Energy】の導入量増大と温室効果ガスを排出する【化石燃料 fossil fuel】に対する抑制圧力が強まると予想される2020年代に日本が本格的に取り組む必要があるのは、春秋の電力需要の日変化曲線に特徴的に現れる【ダック・カーヴ duck curve】の対策に他なりません。 ダックカーヴの問題は、エネルギーミクスを考える上でも避けて通れないものであり、包括的な解決方法が求められます。 ダックカーヴと
