「立っているものは親でも使え」ではなく,「立っている無線LAN AP(アクセス・ポイント)は他人のものでも使え」とでも言うべきか……。ポータル・サイト「goo」を運営するNTTレゾナントが7月10日に発表した位置測定サービスの実証実験のニュースを聞いて(関連記事),筆者の頭にはこういう慣用句のもじりが浮かんだ。 「立っているものは親でも使え」という慣用句が,何かしらの教訓を含んでいるものかどうかは分からないが,少々礼儀に欠けながらも急いでいるときは「親」でも使ってしまえという,かなり合理主義的な発想を表した言葉ではないかと思う。そういう意味では,NTTレゾナントが始めた位置測定サービス実験に使っている「PlaceEngine」という技術も,無断で他人の無線LAN APでも何でも活用してしまおうという点では少々礼儀に欠けるものの,位置を把握するために非常に合理的な手法を用いていると感じさせる
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