山下 裕毅 先端テクノロジーの研究を論文ベースで記事にするWebメディア「Seamless/シームレス」を運営。最新の研究情報をX(@shiropen2)にて更新中。 英サリー大学や香港中文大学などに所属する研究者らが発表した論文「Learning fast and accurate absolute pitch judgment in adulthood」は、絶対音感は成人になってからも習得できるのかを調査した研究報告である。 絶対音感とは、外部の基準音なしで音の高さを正確に識別できる能力である。これまで、この能力を獲得するには特別な遺伝的素質と幼少期(臨界期)での音楽訓練が必須と考えられてきた。 そこで研究チームは12名の音楽家を対象に、8週間のオンラインコンピュータ訓練プログラムを実施した。参加者は平均21.4時間かけて1万5,327回の訓練を行う。訓練は「F」の音から始まって、徐々
