人はなぜ被害者を責めるのでしょうか。中でも性暴力被害者に対するバッシングは激しく、二次被害にもつながっています。 こうした「非難」には、私たちの人間の心理が気づかないうちに働いているとも考えられます。たとえば、「世の中は公正にできている」という信念の強い人は、そうした信念から「被害に遭うということは、その人がそれにふさわしい何かをしたからだ」と被害者に責任を帰するといった心理学理論もあります。 性犯罪被害者に対する非難について研究している、駿河台大心理学部の小俣謙二教授(犯罪心理学)に話を聞きました。(編集部・出口絢) ●なぜバッシングは起こる? ーー性暴力に関する報道のたびに、被害者が非難されます。こうした非難は、なぜ起こるのでしょうか。 被害者への責任帰属がなぜ起こるのか。その理由については、社会心理学でも複数の解釈がありますが、一つの考え方として「公正世界信念」があります。 わかりや
