7月末、「ブラック企業大賞」ノミネート企業の発表に合わせるかのように、牛丼チェーン「すき家」を運営するゼンショーHD第三者委員会が報告書を公表した。疲労による居眠り運転事故が年に7件発生し、2週間自宅に帰れないこともあるという。初めて公表された過酷な労働環境を本誌特派記者が実体験!公表された労働環境は、想像を絶するものだった――。 労働初日、午後4時に配属された杉並区内の店舗に向かうと、30代の男性店員が一人で食器を洗っていた。後に知るが「チーフ」なるバイトリーダーっぽい肩書の人を筆頭に、この店で働いているのは全員バイトらしい。仕事はホールとバックに分かれる。ホールは注文取りや出来た牛丼を運び、会計をする係。バックは調理、皿洗いをする。最初のうちはホール担当だ。 立て続けにお客さんが入ってきた。まだ注文を受けてない客、新たな来客が続く。牛丼を運び、会計をして、さらにバッシング(食器を下