4日の衆院予算委員会で、野党側は日本学術会議の会員候補6人が任命されなかった問題を重点的に追及した。この日は菅義偉首相に加え、加藤勝信官房長官にも質問が集中した。政府は拒否理由の説明を拒み続け、釈明を重ねることでかえって疑問が深まった。 「約40年前だからその趣旨を今から把握するのは難しい」。加藤勝信官房長官は4日の予算委で、1983年に中曽根康弘首相が日本学術会議の会員任命を「形式的任命」と答弁した趣旨を問われ、こう答えた。同年には「推薦していただいた者は拒否しない」との総務長官答弁もあるが、加藤氏が「形式的任命」の趣旨を明確に説明できなかった。 加藤氏に質問したのは立憲民主党の枝野幸男代表。政府は今国会で学術会議推薦の会員候補について「必ず推薦通りに任命しなければならないわけではない」とし、「政府としての一貫した考え方だ」と繰り返している。枝野氏はまず「『一貫した』っていつからですか」