「急性大動脈解離」という病名を聞いたことはありますか? タレントの笑福亭笑瓶さん、「ベルセルク」で知られる漫画家の三浦建太郎さんも、この病気で命を落としました。 そんな「急性大動脈解離」を発症し、その後回復した1人のミュージシャンがいます。 日本を代表するロックバンド「ムーンライダーズ」のメンバーとして、日本のロックのれい明期から活躍してきた武川雅寛さん(72)です。 武川さんの生死を分けた鍵はなんだったのでしょうか。 2015年6月のある朝。 武川さんがいつものように自宅で妻と朝食をとろうとしていた時のことです。 「あれ?貧血かな?」 醤油差しを手に取った時にふと覚えた違和感。 痛いというより、ちょっと苦しい、貧血のような感じでした。 この日は札幌でソロツアーの公演があり、2時間後には飛行機で現地に向かう予定となっていました。休むわけにはいきません。「こんな体調だと飛行機に乗るのが大変だ