「言葉を発する前に、まず自分を作れよ」 この直後に語られるもう1つの「負け」とは? WBCで味わった「恐怖」とは? 28年間の野球人生の中で戦い続けてきた「敵」とは? そして、自分の一番の「才能」とは――。ヒットメーカーの胸の内にあった想いが、読む者に衝撃と感慨をもたらす言葉として、次から次に現れてくる。 <――では、野球をやめた今、鈴木一朗さんはカタカナのイチローさんに対して、どんな言葉をかけたいと思いますか。 「僕がこれほど幸せな最期を迎えられたのは、カタカナのイチローが初めてアナウンスされたとき、みんなに笑われたからだったと思うんです。あの屈辱がなければ、最後の東京ドームで試合後、みんなが帰らずに待っていてくれたあの瞬間はなかったのではないでしょうか」> 話題はさらに、弓子夫人との秘話や、引退会見で「3000個握らせてあげたかった」というおにぎりの具、英語と日本語、思わず泣いてしまっ