World Economic Forum, CC BY-SA 2.0, via Wikimedia Commons悪者叩きは,ものになる新しい政策プログラムの代替にはならないよマット・イグレシアスが「ネオリベラリズムとその敵たち」について記事を連載している.ぜんぶ通して読むのをぜひおすすめしたい.その第1部で,イグレシアスはこう論じている――1980年代に「ネオリベラリズム」への劇的な転換が起きたと広く信じられているものの,実態ははるかに限定的で,反経済成長の NIMBY志向〔「うんうんゴミ処理場は必要だよね,でもうちの地域には作っちゃダメだよ」〕の台頭の方がよほど影響が大きかった.第2部では,貿易保護主義はアメリカがその中国に対抗する軍事的な能力を保持する助けとして役立ちうるものの,人々の生活水準には総じて打撃となることを論じている.第3部では,反ネオリベラルの人たちが思っているよりもそ