内田樹が観た、ドラマ『Pachinko パチンコ』──日本を舞台にしながら、日本で黙殺される理由とは? 在日コリアンの歴史を数世代にわたり描くドラマ『Pachinko パチンコ』を内田樹さんが観た。日本人が目を背けてきた歴史を明るみに出すエンタメ作品が示すものとは。

韓国のソウルにある「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」の本部前に掲げられた旗。 旧統一教会が理想とする「結婚と家庭」のビジョンには、現政府をはじめ、自民党の方向性との共通点が多い。(LEE JAE-WON / AFLO) 宗教と政治の関係が明るみに出ている。特に霊感商法をはじめとした布教活動の違法性などが指摘されている「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」と政治家との蜜月関係は極めて深刻な問題だ。一方で、こうした組織と政治との密接な関係が、具体的にどんな影響を与えてきたのか──特にジェンダー平等や性的マイノリティの権利保障を阻害してきた実態はあまり知られていない。 例えば、「神社本庁」を母体とする政治団体「神道政治連盟」。その趣旨に賛同する国会議員、特に自民党議員の大多数が参加する「神道政治連盟国会議員懇談会」で、6月13日にある冊子が配布された。そこには「同性愛は精神障害、または依存症
まずは、京本大我が、デビュー曲『Imitation Rain』をこう振り返る。 「YOSHIKIさんの楽曲で、音数を少なくする世界的な潮流に沿った音づくりにチャレンジしてくださいました。しかも和のテイストを加えたミクスチャーロック的なテイストもあり、海外の真似ではない日本オリジナルの音楽になっていると思います」 ジェシーは、音楽を聴く環境の変化について語った。 「まだ海外でCDを売ったり配信したりはしていませんが、世界的にYouTubeなどで音楽を聴くスタイルが一般的になっています。英語はきちんとやる必要があると思うし、実際、すべて英語歌詞の楽曲も発表していますが、きちんと音楽をつくれば、国境や人種に関係なくリスナーに届く可能性があります。とにかく一度、ハコの大きさに関係なく、海外でライブをやりたいです。やることでしかわからない雰囲気ってあると思うから」 英語についてのジェシーの発言を髙地
なにより故人は人と人との距離感に敏感な方だったから、よけいにそう思うのだ。しかし編集部からの「小田嶋さんのツイートを拝見していてお親しいのかと思いましたので」という依頼文に、気むずかしさの中に、読み手にそう思わせる程度には好意を表現していただいていた故人への感謝を込めて書かせてもらうことにする。 初めて小田嶋さんにお目にかかったのは80年代の後半、当時私は『SFアドベンチャー』という徳間書店が出していたSF雑誌で読者投稿欄を持っており、その隣で小田嶋さんもコラムを連載されていた。その担当編集者が同じだったというご縁で顔を合わせることになったのだ。 『SFアドベンチャー』はSFプロパーの書き手が多い『SFマガジン』と違って中間小説誌を母体としていたので、小田嶋さんのようないわばアウトサイダーの起用も多かった。それゆえに彼のコラムは理性や相対価値観を持って任ずるSFファンに軽くケンカを売るよう
「昨夜はお会いできてよかった。私の妻のナオはあなたの物腰のやわらかさや優しさに感激して、とても喜んでいましたよ」 「僕のことはルルと呼んでください」 ランチをアレンジしてくれたのは、良き友人であるジジとフィリップ。よく晴れた日の午後、私のオフィスにほど近いお気に入りのレストラン、青山の「TWO ROOMS」にみんなで集まり、とてもいい天気なのでテラス席に座ることにした。 ルルの眼は初めから温かく生き生きとしていて、ほかの人の言葉に興味津々の様子だった。すぐに心のつながりを感じることができる人物だ。控えめで、簡単に断言するようなことはしない。何より自分を偽ることがなく、好感が持てる大柄な男性だ。彼は歌手、作曲家として名を馳せたセルジュ・ゲンスブールを父にもち、”バンブー”の名で知られた女優キャロリーヌ・パウルスとの間に生まれた。セルジュの大ファンとしてぜひお父さんのことを聞きたいと申し出たと
──タイトルにある「空気を読む」という言葉は、協調性を重んじる作法のように解釈されていますが、実質はその場の弱者に課せられるただの同調圧力だと私は思います。この言葉について、石川さんは今どんなふうに感じますか。 石川:「はじめに」にも書きましたが、「KY」という言葉が流行した当時、私はこの「KY」の烙印を押されないよう、自分を押し殺して必死に生きていました。そしてそれを続けるうちに、だんだん自分の本心さえわからなくなってしまった。それどころか、今思えば、当時は自分がそんなまずい状態になっていることにさえ気づけていなかったと思います。 シャツ ¥35,200、スカート ¥59,400(ともにUJOH/エム Tel.03-3498-6633)ブーツ ¥69,300(TOGA PULLA/トーガ 原宿店 Tel.03-6419-8136)イヤーカフ ¥17,600、ネックレス(太)¥165,00
“私の日常生活とフェミニズムをつなげながら伝えられるものを書きたかった”──#KuToo開始から2年、石川優実が新刊『もう空気なんて読まない』を語る アクティビストとしてではなく、一個人として自分の人生を振り返りながらフェミニズムを考えたい。そんな思いから生まれた書籍『もう空気なんて読まない』が11月22日(月)に発売された。10月のある日、著者の石川優実さんにインタビューした。その前編。 石川優実さんは現在、アクティビストや俳優、ライターとして活動している。2019年、職場で女性にのみ、足を痛める可能性の大きいハイヒールやパンプスの着用を強制することに抗議する「#KuToo(クートゥー)」運動を開始した。この運動は瞬く間に多く人々の支持を得て、石川さんは同年、BBCが選ぶ世界の人々に感動や影響を与えた「100人の女性」に選出された。そしてまた、「#KuToo」という言葉は2019年の「新
なんとなく調子が悪い、気持ちが沈む……。そんな5月に読みたい漫画をピックアップ。 文・斎藤宣彦 写真・長尾大吾 閉塞状態から“ヌケ”るために読みたい5作 エッセイ漫画で「うつ病」が大きく扱われるようになってから、約20年が経つ。藤臣柊子『みんな元気に病んでいる。 心がしんどい普通の人々』(1999年)あたりを嚆矢として、2000年代には夫の闘病生活を描いた細川貂々『ツレがうつになりまして。』シリーズが大ヒット。自らの失踪やアルコール依存・うつ症状・入退院を記した吾妻ひでおの『失踪日記』(2006年)は、マンガ界の名だたる賞を総なめにした。最近では、田中圭一『うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち』【著者インタビュー】の大ヒットが記憶に新しい。
YMO神話とはなんだったのか?この本の「はじめに」には、このように書かれている。──「1980年代から1990年代にかけて構築され、ほぼ完成されていたYMOに関する“神話”を一度頭から追い出して、フラットな気持ちで事実を追い、情報の確認もしたつもりだ」(p.6) 70年代後半から80年代にかけて、あまりにも多様な文化と絡みあい、時代を象徴する“現象”というべき存在となったYMOの歴史を辿ることは、思いのほか、むずかしい。YMOの衝撃を衝撃のままに受けとることのできなかった世代であればなおさらだ。いくつか仕入れた知識を手に、その歴史に踏みこもうとすると、音楽性の変遷だけでなく、3人のキャラクターや韜晦な振る舞いの前に立ち止まらざるをえなくなる。まるで「神話」の前に足がすくむかのように。
五輪ファーストの陰で繰り返される“排除の歴史”この映画は、東京オリンピック開催と国立競技場の建て替えにともない強制退去させられた、都営霞ヶ丘アパートの住民たちの暮らしを、2014年から17年にかけて追ったドキュメンタリーである。メインタイトルは「都営霞ヶ丘アパート」ではなく「東京オリンピック」、しかも「2017」がついている。言うまでもなく今回の東京オリンピックの次に付されるべき年号は「2020」であるのに、である。 タイトルのほんとうの意図は作り手に聞かねばわからないが、思い出されるのは1964年大会を記録した市川崑の傑作『東京オリンピック』(1965)が、聖火リレーの模様でもなく華やかな開会式の様子でもなく、建造物の取り壊し作業のシーンから始まっていたことだ。霞ヶ丘アパート取り壊しの映像自体はこの作品内に登場しないけれど、本作の結末が、市川崑版『東京オリンピック』冒頭シーンの2017年
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