今から20年以上昔の話だ。当時、「子供の科学」より少しシニアを対象にした、科学ガジェットや模型を専門に通販する「ヒースキット」という米国企業が存在していた。 ヒースキットの人気者は「HERO1」という名のロボットだった。もう記憶もおぼろげだが、売値が50万円をはるかに超えていたと記憶している。たいしたアクションもできないロボットだったが、バッテリー残量が少なくなると、自ら充電ステーションに向かい充電体制に入る。その愛らしい動作がウケて、当時の企業のエクゼクティブが好んで自室で飼い、来客に見せて自慢したらしい。 時代は四半世紀経ち、今回、筆者がアメリカ旅行のついでに衝動買いした「Rovio」が登場した。Rovioは、片手で軽々と持てる小型の自走式ロボットだ。いや、厳密には「走るウェブカメラ」という表現が正しいのかもしれない。 Rovioは、海外旅行用のトランクに取り付けたいような全方向に動く