"Tales"から30年。AMORPHIS はなぜ千湖の地の魂、カレワラを初めてメタルに持ち込んだのか? フィンランドの国民的叙事詩カレワラ。もしあなたがメタル・ファンなら、少なくともその名前は聞いたことがあるはずです。それにしても、カレワラとは何でしょう? 簡単に言えば、カレワラは19世紀にフィンランドの詩人、哲学者、医師であったエリアス・リョンロートによって編纂された叙事詩集です。その詩集には、彼が実際に各地を赴き、カレリアとフィンランドの口承伝承と神話の豊かさから引き出された、地球の創造とそれをめぐる闘争の物語が綴られています。 天地創造から物語が始まり、様々な神が登場するカレワラは、日本でいえば、日本の成り立ちをドラマチックに描いたとも言われる古事記がやや近い存在でしょうか。ただしカレワラは、ロシアやスウェーデンに統治されたことのあるフィンランドが、国としてのアイデンティティを取り