2018年12月のソフトバンク株式会社上場に始まって、19年9月、傘下のヤフー(現ZHD)によるZOZOへのTOB、11月に発表されたソフトバンクグループ(SBG)「真っ赤っか」決算、そして、同月のZHDとLINEの経営統合と、ここ1年に亘って、SBGは世間の耳目を集め続けた。新年を迎え、会計界のレジェンド・細野祐二氏がそのヤバい節税術を解説。ちょっと難しけれど絶対に為になる論考である。 *** 1.SBGという本丸に立ち入る前に、2019年にSBGが傘下に収めたLINEとZOZOの知られざる内情についての分析から始めてみたい。 (1)実態は連結資本欠損会社だった「LINE」 ヤフー(現ZHD)とLINEの経営統合は、ZHDの親会社であるソフトバンク側がかねてより持ち掛けていたものの、LINEの親会社であるNAVERが断り続けてきたという経緯がある。それが今年の夏ころからNAVERの風向き