[ 連載 ] フリーソフトによるデータ解析・マイニング第 26 回 R と対応分析 1 .対応分析とは 対 応分析(correspondence analysis)は、フラ ンスのベンゼクリ(Benzécri)によって 1960 年 代に提唱され、 1970 年代から普及し始めたカテ ゴリカルデータの解析方法で、コレスポンデン ス分析とも呼ばれている。 類 似の方法としては、 1950 年代に林知己夫氏 によって提案された数量化Ⅲ類、 1980 年代に西 里静彦氏によって提案された双対尺度法 (dual scaling) などがある。それぞれの方法が提案さ れた背景は異なるが、基本的なアプローチおよ びアルゴリズムの中核は同じである。 デ ータ形式によっては、それぞれの手法の解 析結果は変換によって一致させることも可能で ある。一時的には、数量化Ⅲ類と対応分析は異 なるデータ分析方法