カードとネット深く広く 三菱UFJフィナンシャル・グループ傘下のクレジットカード大手、三菱UFJニコスが攻めに転じている。巨額の増資で経営課題だった過払い金の返還にメドを付け、インターネット決済分野への資源投入を始めた。東日本大震災を経て変わった消費行動にどう対応していくのか。和田哲哉社長に聞いた。(聞き手は消費産業部次長 飯田展久) 東日本大震災で 消費行動に変化 ――震災後のカード市場をどう見ていますか。 「現金からカードへの流れが加速しているように感じます。要因は3つあり、1つは安全性。カードの決済網が整備されてきたことを背景に、現金の盗難リスクを考えるとカードの方が安全と考える消費者が増えています。2つ目はお得感。カード利用でポイントがたまることは当たり前のこととして定着しています」 「3つ目はネットショッピング市場の拡大です。震災後、日用品も含めてネットで買い物をする消費者が増え
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