建築が危機に瀕してるって、ご存知でしたか? メディアでも相当取り上げられていますから、これはかなりの危機だと言っても差し支えないでしょう。立て続けに流れてくるニュースによれば、「建築は崩壊寸前だ!」「現代建築はとても見れたものじゃない」「建築家の存在感は失われた」「建築にまつわる教育はうまくいっていない」そうです。こういった流れが最も顕著になった事件が先日フランスで起こりました。著名建築家のフランク・ゲーリーが記者に向かって中指を突き立て、「今日、設計され建築されるものの98%はゴミでしかない」と言い放ったのです。 ゲーリーのこの意見には、申し訳ないけれど賛同できません。僕の考えはちょっと違っていて、「危機」として騒ぎ立てられている状況こそが「ゴミでしかない」と思っています。 建築は今まさに黄金期にさしかかろうとしています。ですが、一方でそれは、有名評論家やヒットメーカーからすれば災難のよ