※この物語はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありませんし、実際はソープランドとセックスは関係がないものです。 「おてぃんてぃす描いてください」 初対面の僕に、白色のシリコン製スマホケースを差し出してきた女性。それが、葵さんだった * 2018年11月20日。鶯谷にある、東京キネマ倶楽部。ソフト・オン・デマンド運営の風俗情報サイト、カクブツが主催する『テメェらのフェス2018~暴発リフレイン~』というフェスイベントで、著書の物販をさせてもらった。その十日前の11月10日。はてなブログに投稿していた風俗レポの文章を編集してまとめた『昼休み、またピンクサロンへ走り出していた』というエッセイ本の出版日だった。 本の元になったはてなブログのブログ名は『25歳素人童貞のブログ』というのにしていた。好きなポエトリーラッパーのひとりである狐火さんの歌の中に「27才のリアル」「28才のリアル」