イラン・イスラム共和国の国教は、イスラーム教のなかでも、十二イマーム派というシーア派の一派です。これは世界史では覚える事項として登場するわけですが、そもそもいったいなぜ、イランでは、十二イマーム派が信仰されているのでしょうか? 個人的に調べたことを整理しました。せっかくなので、これを公開します。 そもそもシーア派とは?シーア派は、イスラーム教のうち、創始者で預言者であるムハンマドのいとこアリーの子孫のみを指導者として認める人たちのことです。 ムハンマドには息子がいませんでした。そのためムハンマドの死後は、ムハンマドの親族が指導者になりました。しかし、誰が指導者になるか?をめぐって対立が生じ、そこでスンナ派とシーア派といった現在のイスラーム教の宗派の違いが生まれます。 【注意!!】ここからとてもややこしいので、下の家系図(図1)を参照しながら読んでください。ムハンマドは生まれに前に父親を亡く