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下町ホスト#24 ホストクラブの最寄り駅の裏路地を抜け、ひたすら真っ直ぐ進み、交通量の少ない通りに出たところにチャリンとベルを鳴らす君のマンションがあった まわりのマンションに比べて特別に真新しいわけではないが、若々しく堂々と聳え立っている 一階にある駐車場はぎゅうぎゅうに車が敷き詰められていて、その脇に量産型のママチャリ達がちきんと整列させられていた マンションの管理人らしき老人が私を怪しい目でチラチラ見ている 視線をなるべく下げてマンション内部へそそくさと入った オートロックを解除するために、セカンドバックから携帯電話を取り出し、君に連絡をする 簡単な三桁の数字のみ返信があり、それを打ち込んで、すんなりオートロックは解除された エントランスは広く赤い絨毯が、入り口から遠くの方にあるエレベーターまで敷かれている エレベーターまで向かう広間には背の低いテーブルが幾つか並べられ、休憩ができる
今年から諸事情でテレビを少し見るようになったのだが、それまで見ている番組と言えばレギュラーで人生の楽園と相葉マナブ、そしてわざわざ見る特番は「芸能人格付けチェック」と「プロ野球戦力外通告」そして「SASUKE」ぐらいのものであった。 昨日、SASUKEとプロ野球戦力外通告が同日に放送された。 これだけでも盆と正月なのだが、さらにその日はクリスマスでもあり、月と太陽が重なった上に謎の暗黒惑星がかぶさってきたような状態である。 ここまでいくと完全な凶兆であり、蝕とか起こる前触れと見た方が良いだろう。 だが逆に終末が近いなら、今という時を大いに楽しむべきである、私もお母さんにもらったシャンメリーを飲みながら、地球最後のクリスマス映像を視聴することにした。。 SASUKEとは、多分最初は障害物競走に技術と資本をどれだけつぎ込めば人体、人格、人生を破壊することができるか、という実験番組としてはじまっ
人気占い師、真木あかりさんの新刊『真木あかりの“使う”星占い 2025年上半期』より、全体運をご紹介します。 「仕事運」「恋愛運」「健康運」「金運」などカテゴリー別の運勢は電子書籍版でご覧ください。 2025年上半期、仕上げていくテーマ……過去、将来のための準備、心の強化 6月10日以降、新たにスポットライトが当たるテーマ……個人の力の拡大、チャレンジ、自己アピール 2025年上半期、1年という長いスパンで目指す幸運のヒントを示してくれる木星は6月10日までふたご座に滞在し、かに座を頼もしくサポートしています。「幸運と拡大の星」と呼ばれる木星は、2024年5月末からふたご座に滞在し、かに座の「過去、将来のための準備、心の強化」関連の運に影響を与えています。木星ふたご座期の折り返し地点を過ぎた2025年上半期、このテーマはいよいよ仕上げに向かっていきます。木星の「幸運と拡大」は、能動的につか
自分なら一線を越えずにいられたか? 何が善で何が悪なのか? 記者が紙面の短い記事では伝えきれない思いを託して綴る、朝日新聞デジタル版連載「きょうも傍聴席にいます。」。毎回大きな反響を呼ぶ人気連載が新書『きょうも傍聴席にいます』としてまとまりました。記者が見つめた法廷の人間ドラマをお届けします。 * * * 司法試験の合格を目指していた男が、妻と不倫関係にあった男性弁護士の局部を切断しトイレに流したとして、傷害罪などに問われた事件。衝撃的な結末に至るまでに、3人の男女に何があったのか――。 2015年10月28日に東京地裁で開かれた初公判。被告の元法科大学院生の男(25)は、認否を問われると、「間違いありません」と答えた。ボクサーのプロライセンスを持つ被告だが、法廷に現れた姿はそんな気配を感じさせず、どこか不安そうな様子だった。 起訴内容は、40代の男性弁護士の顔を数回殴り、局部を枝切りバサ
貧困と脳 2024.12.23 公開 ポスト 嫌いな人のことを一日に何度も思い出してしまうのは「不自由な脳」の症状かもしれない鈴木大介(文筆家) ベストセラー『最貧困女子』などで知られる気鋭の文筆家、鈴木大介さん。脳梗塞の後遺症で高次脳機能障害を抱えたことで、多くの貧困は「脳」に原因があることに気づき、貧困は決して自己責任ではないという確信を深めたといいます。約束を破る、遅刻する、だらしない……そんなイメージで見られがちな貧困当事者の真の姿とは? 鈴木さんによる話題の最新刊『貧困と脳 「働かない」のではなく「働けない」』より、一部をご紹介します。 * * * そのこと以外を考えられなくなる 障害発症から半年ぐらいの間、僕には自分に不愉快なことや失礼なことを言った人のことを「一日に何度も思い出してしまう」という症状が残った。そんなこと、誰にでもありそうなことだと思うだろうか? いや、
貧困と脳 2024.12.18 公開 ポスト これでも「自己責任」と言えるか? 貧困当事者の「だらしなさ」の原因は脳にあった鈴木大介(文筆家) ベストセラー『最貧困女子』などで知られる気鋭の文筆家、鈴木大介さん。脳梗塞の後遺症で高次脳機能障害を抱えたことで、多くの貧困は「脳」に原因があることに気づき、貧困は決して自己責任ではないという確信を深めたといいます。約束を破る、遅刻する、だらしない……そんなイメージで見られがちな貧困当事者の真の姿とは? 鈴木さんによる話題の最新刊『貧困と脳 「働かない」のではなく「働けない」』より、一部をご紹介します。 * * * これらは本当に「自己責任」か? 彼らが働けなくなる理由については、痛いほどわかった。だが、取材当時の「なぜ」はまだ残る。 その中でも最も強い記憶として残っているのが、彼らはなぜ、自らの危機的状況に対して非常に無自覚でだらしなく、
きんも100歳、ぎんも100歳。 なんてCMもありましたが、100年。人間が一日一日“生きる”を100年続けた、と思うと圧倒される。自分が50歳を迎えた時だって「半世紀生きたんだ」と痺れましたが、その倍ですもん。100年って、改めてすごいと思う。実はわたくしの母方の祖父の会社が今年、100年を迎えました。 一昨年、『ファミリーヒストリー』が放送された時もちょっこし書きましたが、100年前の1924年、祖父はスチール家具の会社を立ち上げた。その前の年に関東大震災が発生。大火災が起こった。当時、石造り、レンガ造りのオフィスビルも丸の内とかに建ち始めていたけれど、そういうビルですら火事の被害を受けた、と。その原因が、木製品の内装であったり、家具が木で出来ていたりで、結局中が丸焼けになってしまったそう。そこで燃えない家具を、と祖父が考えたのが、日本のスチール家具の始まりとなったのです。幼少期、私は
貧困と脳 2024.12.16 公開 ポスト 時間や約束を守れなくなった元デザイナー・32歳女性…それは「不自由な脳」の症状だった鈴木大介(文筆家) ベストセラー『最貧困女子』などで知られる気鋭の文筆家、鈴木大介さん。脳梗塞の後遺症で高次脳機能障害を抱えたことで、多くの貧困は「脳」に原因があることに気づき、貧困は決して自己責任ではないという確信を深めたといいます。約束を破る、遅刻する、だらしない……そんなイメージで見られがちな貧困当事者の真の姿とは? 鈴木さんによる話題の最新刊『貧困と脳 「働かない」のではなく「働けない」』より、一部をご紹介します。 * * * どんなに努力しても守れない…… 瑞葉さんは、初めに自身に違和感を感じたこととして「時間通りに起床しているのに、なぜかいつもの電車に乗れずに遅刻する」というエピソードを証言していた。また、こんなエピソードもあった。 「顧客提
ユニクロがここまで普及した理由は、服は特別なもの、おしゃれは難しいという思い込みを解き、服で個性を競うことに疲れた人々の心を掴んだから。これまで指摘されることのなかったユニクロのメッセージと消費の変化を気鋭の社会学者が『おしゃれ嫌い~私たちがユニクロを選ぶ本当の理由~』で鮮やかに読み解きます。 安いからユニクロを着るわけではない 今の日本で、ユニクロを一度も着たことのない人はどれぐらいいるだろうか。 アウターだけでなく、インナー、下着を含めれば、一億総ユニクロ状態、ほぼ誰もが何らかのアイテムを所有し、何らかのかたちでユニクロを着ているのではないだろうか。逆に、よほど意識してユニクロを拒絶しない限り、ユニクロを身につけてしまうのではないだろうか。 もちろん、20年近く前から、ユニクロは私たちの身近なアイテムとして、浸透している。フリース、ヒートテック、エアリズム、ウルトラライトダウン、さまざ
甘い飲み物が肝臓を殺す 2024.12.11 公開 ポスト 糖は液体で摂ると肝臓破壊スピードが加速!フルーツを固形で摂るべき納得の理由尾形哲(肝臓専門医、医学博士) 肝臓に脂肪がたまる原因は糖。だが、同じ糖でも固形で摂るのと液状で摂るのとでは肝臓への負担の度合いが異なる。液状の糖は、誘導ミサイルのように猛スピードで肝臓を攻撃してしまうのだ。 生体肝移植のプロフェッショナルで「スマート外来」担当医である尾形哲さんの最新刊『甘い飲み物が肝臓を殺す』より、なぜ液状の糖は肝臓にとって危険なのか、その理由を抜粋して紹介する。 * * * 糖は液体で摂ると肝臓破壊スピードが加速する ここで、わたしたちが肝臓を日々の食生活で守っていくために、絶対に覚えておいたほうがいい重要な話をしましょう。 それは「同じ糖を摂るにしても、『固形』で摂るのと『液体』で摂るのとでは肝臓へのダメージが非常に大きく違っ
「あんなぞんざいな言葉遣いをする人間には任せられない」 誰かの言葉を聞いてそう思ったことはありませんか? 逆に、誰かにそう思われているかも? 言葉にはこれまで培ってきた知性、教養、品性、性格、考え方が宿ります。言葉の感覚を磨く、すなわち「語感力」を鍛えるのは、ビジネスでも必須の要素。『この一言で「YES」を引き出す格上の日本語』より、語感力を鍛えるための言葉の知識を抜粋してご紹介します。 上野動物園園長の大ウソから始まった!? 日本語に詳しい外国人と一緒に動物園に行くと、時々、こんな質問をされることがあります。 「トラ」「ゾウ」「サル」などは、どうしてそれぞれ「タイガー」「エレファント」「モンキー」という英語名では書いていないのですか? 一方で、「ライオン」は「獅子」という日本語があるのに、「ライオン」と英語名で書かれている。 なんだか、日本の動物園の動物の名前の付け方には、一貫性がないよ
40代は最高って誰が言った!? 収入半減、義母問題、夫の監視、加齢とセックス、部下との不倫? 女性用風俗……共働き夫婦の行き詰まりと未来を描いた中年クライシス漫画、誕生!
貧困と脳 2024.11.29 公開 ポスト 「不自由な脳」を抱えたら誰だって高確率で貧困に。決して自己責任ではない鈴木大介(文筆家) かつて自分は、貧困当事者の本当の苦しみを理解していなかった――鈴木さんが、そう後悔することになったのは、鈴木さん自身が、脳梗塞の後遺症としての「高次脳機能障害」を抱えることになったからでした。外からは見えない、その圧倒的な苦しみとはどういうものなのか。鈴木さんの最新刊『貧困と脳 「働かない」のではなく「働けない」』から「はじめに」(後半)をお届けします。 * * * (僕は貧困者に対する自己責任論の燃料になりそうなリアルは徹底して解像度を落として描写し続けた。そのことをいまは、後悔している。) なぜなら2015年5月、『最貧困女子』刊行の翌年に僕は脳梗塞を発症し、「不自由な脳」の当事者となったからだ。脳梗塞の後遺症として「高次脳機能障害」という脳の
貧困と脳 2024.11.27 公開 ポスト なぜだらしないのか? 約束を破るのか? 僕が貧困当事者に感じたいくつもの「なぜ?」鈴木大介(文筆家) 約束を破る、遅刻する、だらしない――鈴木大介さんが長年取材してきた貧困の当事者には共通する特徴がありました。ですが、鈴木さんは、2014年に刊行され10万部のベストセラーとなった『最貧困女子』で、そのことをあえて書きませんでした。それはなぜなのか? 鈴木さんの最新刊『貧困と脳「働かない」のではなく「働けない」』から「はじめに」(前半)をお届けします。 * * * 日本には貧困がある。かつてはそのことに疑問の声を投げかける論者もいた。日本に飢えるようなことはない、すべての子どもが学校に通えるような日本に子どもの貧困など存在しないと吐き捨てる為政者もいた。だが、2024年。もはやこの国が格差社会であることも、事実貧困者が存在する
ガンになった写真家に、なぜかみんな、人生相談をした。 「クリエイターと読者をつなぐサイトcakesで史上もっとも読まれた連載」 「1000万人が読んだ人気連載」が待望の書籍化! 「家庭のある人の子どもを産みたい」「親の期待とは違う道を歩きたい」「いじめを苦に死にたがる娘の力になりたい」「ガンになった父になんて声をかけたらいかわからない」「自殺したい」「虐待してしまう」「末期がんになった」「お金を使うことに罪悪感がある」「どうして勉強しないといQAけないの?」「風俗嬢に恋をした」「息子が不登校になった」「毒親に育てられた」「人から妬まれる」「売春がやめられない」「精神疾患がバレるのが怖い」「兄を殺した犯人を許せない」…… ――恋の悩み、病気の悩み、人生の悩み。どんな悩みを抱える人でも、きっと背中を押してもらえる。 人生相談を通して「幡野さん」から届く言葉は、今を生きるすべての人に刺さる”いの
工場地帯、煙突の炎がゆらめている23時の羽田第三ターミナル。ビルの窓から暮らしの残像が漏れ出していて、地平線にはりつく中を機体はうなりながら進む。 小窓から小さくなっていく光を見て、ウガンダへ向かう長いフライトのはじまりを思った。NYEGE NYEGE FESTIVALというウガンダのジンジャーで行われるフェスにGEZANで出演するためにわたしたちの体は轟音の中、運ばれている。遠く別の機体の飛行が見えた。わたしの出発地を別の誰かは目的地にしている。一つの球体の中でわたしたちは体勢をいれかえる。 知らない国の頭上で飲む甘すぎるアップルジュース、トランジットにてドーハの空港につく。3時間の休憩をGOLDを売るお店の横でコーヒーを飲みながら過ごす。オイルマネーのおかげか空港全体はリッチな造りで、電動のカートでゆるやかに通り過ぎていく富裕層の後ろから余裕がポタポタと漏れ出している。つくづく、国民性
母がケチャップをかけられた記憶もよみがえる 久しぶりにニューヨークに行ってきた。プチ鹿島さんとロフトグループの塁くんとの3人でのアメリカ大統領選挙の取材、3泊5日の弾丸旅行だ。 大統領選挙の取材は投開票日の11月5日に行なったが、前後はニューヨーク探索に励んだ。一日2万歩くらい歩いて、とにかくニューヨークを堪能する。ブロンクスのハイブリッジにはジョーカーステアーズがある。映画「ジョーカー」でジョーカーが踊りながら降りるシーンで使われている印象的な場所だ。 今行くと可愛いイラストが描かれていて、とてもポップ。せっかくだから登ってみようと挑んだら、結構な段数でなかなかハード。登り切ったら神々しい絶景かな! と思いきや、ブロンクスのストリートからまた別のストリートに出ただけだった。 階段を上がったところでは地元のおじちゃんたちが椅子を並べてピザを食べていた。おじちゃんたちはスペイン語で互いに冗談
パーティーが終わって、中年が始まる 2024.11.21 公開 ポスト 後編 「家族になる以外の選択肢が必要」40代独身ふたりが考える“老人たちのゆるいコミュニティ”pha/藤谷千明(ライター) 2024年10月4日、phaさんの新刊『パーティーが終わって、中年が始まる』刊行を記念したトークイベントが紀伊國屋書店新宿本店にて開催されました。対談のお相手は『オタク女子が、4人で暮らしてみたら。』(コミック版も発売中)などの著書があるライターの藤谷千明さん。phaさんは1978年生まれ、藤谷さんは1981年生まれと、ほぼ同世代の2人。 「中年たちが助け合って生きるには?~インターネット・シェアハウス・老後~」と題されたイベントでは、まさにタイトル通り、インターネットの今昔、人と共に暮らすこと、そして老後の展望まで、お二人ならではのお話が展開されました。ライター・斎藤岬さんによるレポート後編です
パーティーが終わって、中年が始まる 2024.11.20 公開 ポスト 前編 シェアハウスの先行事例「ギークハウス」を参考に同じことはしなかった“オタク女4人の共同生活”pha/藤谷千明(ライター) 2024年10月4日、phaさんの新刊『パーティーが終わって、中年が始まる』刊行を記念したトークイベントが紀伊國屋書店新宿本店にて開催されました。対談のお相手は『オタク女子が、4人で暮らしてみたら。』(コミック版も発売中)などの著書があるライターの藤谷千明さん。phaさんは1978年生まれ、藤谷さんは1981年生まれと、ほぼ同世代の2人。 「中年たちが助け合って生きるには?~インターネット・シェアハウス・老後~」と題されたイベントでは、まさにタイトル通り、インターネットの今昔、人と共に暮らすこと、そして老後の展望まで、お二人ならではのお話が展開されました。ライター・斎藤岬さんによるレポートを2
ここ二週間はずっと、星野智幸さんの小説『ひとでなし』を読んでいた。小学生からいまに至るまでの主人公の精神史が、その時代に起きた出来事ともに描かれる大作で、読むあいだはずっと頭をフル回転させずにはおられず、その世界にとても惹き込まれた。 ひとりの人生を追った作品なので、その章ごとに登場人物も変わり、小説にはたくさんの人が出てきた(これまでの人生で関わった人の顔を、一人ずつ思い出してみてください)。ずっと主人公に関わる中心人物もいる一方、目のまえに現れたかと思ったら、また時の狭間へと消えてしまう人もいて、わたしが気になったのもまた、そうしたどこかへ行ってしまった人たちだ。 何人もの人が集まった同窓会の席上、誰かが「そう言えばあいつどうしてるんだろう?」と言ったとき、「さあ……」とみなが口をつぐんでしまうような「あいつ」。 わたしの同級生にも、夏休みの前まではまじめに大学に来ていたのに、九月にな
このたび、第15回エキナカ書店大賞にphaさん著『どこでもいいからどこかへ行きたい』が選ばれました。ふらふらと移動することをすすめる本書より、受賞を記念に、抜粋記事をお届けします。また、11月29日(金)、よしたにさんとのトーク「中年が孤独と不安をこじらせないために」を開催します。ぜひご参加ください。 友達3人と、一人あたり30万円で手に入れた自分たちの城 「100万円で熱海に別荘が買えるので買おうぜ」とSが言った。 僕とSとHは京都で大学に通っていた頃によく集まっていた仲間だ。大学を出てからもときどき会っていて、その日は新宿あたりで3人で酒を飲んでいた。 Sが言うには、先日熱海に遊びに行ったとき、駅前の不動産屋で売値が100万円と書いてある物件の貼り紙を見つけたらしいのだ。 「何それ、事故物件じゃないの」 「わからん」 「一戸建て?」 「いや、マンションの一室」 「日本は人口が減って地方
かつては水産物の争奪戦で中国に敗れ問題になった「買い負け」。しかしいまや、半導体、LNG(液化天然ガス)、牛肉、人材といったあらゆる分野で日本の買い負けが顕著です。7月26日発売の幻冬舎新書『買い負ける日本』は、調達のスペシャリスト、坂口孝則さんが目撃した絶望的なモノ不足の現場と買い負けに至る構造的原因を分析。本書の一部を抜粋してお届けします。 日本に寄る魅力がなくなった 日本は製造コストの安さを極限まで追求し、新興国の奥へ奥へと進み製造拠点を海外に移管してきた。俗に言う空洞化だ。私はかつて日本の有名製造業で勤務していた。そのときサプライチェーン担当役員は「日本に寄与するためには空洞化の徹底が必要だ」と述べており衝撃を受けた。日本は頭脳で勝負する。生産は海外。 15年ほど前「マザー工場」なる言葉が喧伝された。生産が減っていく日本では生産品質の技を磨く。そのノウハウを海外の工場拠点に伝えてい
ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと 2024.11.13 公開 ポスト 『「コーダ」のぼくが見る世界』刊行記念対談 マジョリティが「ちゃんと傷付く」ことが社会の価値観を変えていく五十嵐大(作家・エッセイスト) 絶賛公開中の映画「ぼくが生きてる、ふたつの世界」。本作は五十嵐大さんの原作を元に、監督・呉美保さん、主演・吉沢亮さん、脚本・港岳彦さん、そのほか、ろうやコーダの当事者である俳優陣、スタッフによって制作されました。そして、「コーダ」(聴こえない・聴こえにくい親のもとで育つ、聴こえる子どものこと)について書き続けている五十嵐さんの最新作『「コーダ」のぼくが見る世界』が紀伊國屋書店より発売。刊行記念として映画の脚本を担当した港岳彦さんとの対談イベントが先日行われました。映画化にまつわるエピソード、それぞれの当事者性について、マジョリティとは
しかし、そんなに使っていないと言っても、ここで金額を言ったら「ゲームにはそれだけ使うのに家族を叙々苑とかに連れて行ったことはないんですね?」と真顔で問われる金額だとは思う。 やはりソシャゲは趣味として本腰でやろうと思ったら、金のかかり方が異常である。どうでもいい人間がソシャゲをやろうとしていたら杉下右京のように両手を広げて「ようこそ」というが三親等以内の親族なら「バトミントンとかやったほうがいい」と止める。 しかし、ソシャゲは金銭的破滅をもたらす趣味としては「ギャンブル」の高みまで到達できなかったと感じる。 私は言うまでもなくXユーザーであり、キレイなものより薄汚いものが見たくてXをやっているまであるが、私は他人の不幸が見たいのであって、他人のケンカが見たいというわけではない。 正直最近のXおすすめ欄はケンカに寄りすぎている、それもワーママVS専業ママなど、どっちも頑張っている者同士が余裕
武器になる教養30min.by 幻冬舎新書 2024.11.08 公開 ポスト イスラエルとハマスの衝突は「宗教対立」ではない…日本人が見落としがちな「本当の原因」とは武器になる教養30min.編集部 昨年10月7日に発生した、イスラム組織ハマスによるイスラエル襲撃。あれから1年がたった今も、イスラエルは大規模な報復攻撃をくり返し、パレスチナ・ガザ地区では死者が4万人を超える深刻な事態となっています。この対立は、そもそもなぜ生まれたのか。そしてハマスは、なぜあのタイミングで攻撃を仕掛けたのか。『分断を乗り越えるためのイスラム入門』の著者、内藤正典さんに解説していただきました。 * * * この戦争は宗教対立が原因ではない ──『分断を乗り越えるためのイスラム入門』の刊行後、ハマスがイスラエルに大規模な空爆を行ない、それに対しイスラエルが反撃を始め、現在も戦争状態が続いています。 先
朝日新聞社会部『ひとりぼっちが怖かった きょうも傍聴席にいます』 幻冬舎plusで立ち読み・購入 Amazon 楽天ブックス 紀伊國屋書店 セブンネット 息子61歳。朽ちる父の遺体と3週間。40年、父と2人暮らしだった息子は、誰にも父の死を伝えず、そのまま一緒にいることを決めた――。 朝日新聞デジタル・人気連載。記者が見つめた法廷の人間ドラマ30編。 「泣けた」「他人事ではない」。朝日新聞デジタルの人気連載「きょうも傍聴席にいます。」、待望の書籍化第3弾。 孤独に耐えられなく父の遺体をそのままに、認知症の祖母の暴言に耐えかねて、望まぬ妊娠に悩んで、長い介護の果てに……。さまざまな掛け違いの果てに、日常の一歩先に引き起こされる事件。 多くの裁判を傍聴する記者たちが、特に強く心に残った事件を厳選し、ニュースに書けなかった人間ドラマを描き出す。 介護、子育て、貧困、孤独……。なぜ、こんなにも追い
不自然な色彩 浮世絵の色彩と西洋の絵具との差異を、原材料の視点から研究している目黒区美術館学芸員・降旗千賀子はこう語る。 「浮世絵で使われた顔料は植物系の染料なので、ヨーロッパの絵具よりも蛍光性があります。だからヨーロッパの画家たちには、よりいっそう鮮やかに見えたのではないでしょうか。それに色は時の経過とともに退色しますから、当時はいまよりももっと鮮やかな作品だったはずです」 ティムもこう語る。 「大英博物館のGWも色が退色していますが、本来の北斎の多くの作品は、淡いイエロー、淡いグレー、そして空はもっとピンクがかっていただろうと想像しています。ニューヨークのメトロポリタン美術館が所蔵しているGWは、世界でも一番色がはっきりしています。作品全体で色は退色していますが、このブルーはいまも素晴しいと思います」 「神奈川沖浪裏」でも北斎が使い、のちに「北斎ブルー」と言われることになる青は、「ベロ
賢明な読者諸君~という表現を使ってみたかっただけで、猫のかわいさは誰もが知っている。 右派と左派、ブルベとイエベなど人類は分断しがちだが、猫はかわいいという点では連帯できるんじゃないか。 猫が総理になればいいのに、そしたら世界は平和になるよね……とモンゴルマンに話しながら、家庭内平和について考えてみた。 家庭内平和の実現に不可欠なことは、やはり対話だろう。 我が家の場合、結婚前に夫が「お互い人類なんだからちゃんと言語でコミュニケーションしよう」と提案してきた。 それから「察して禁止令」を発布して、なんでも話し合うようにしている。 双方に話し合う姿勢がなければ、対話は成立しない。 妻に意見を言われると「責められてる」と勝手に解釈して、防御や反撃をしてくる夫は多い。 夫と話し合おうとしても無視されるとか、逆ギレされるとか、野生のゴリラより言葉が通じないといった声も耳にする。 うちの毒毒モンスタ
ドキュメンタリーを「聴いて」いたら、あることに気がついた 忙しくて気が立っている時は、同じように気が立っている人を見ると安心する節がある。だからそういう時は、ドキュメンタリーに限る。もちろん演出は入っているんだろうけど、物語よりも生々しい掛け合いで行われる口喧嘩や意見のぶつかり合いは、とても心が落ち着く。焦燥感を感じているのは自分だけではないんだと思えるから。映像は見ないで、音だけイヤホンで聴きながら、家から現場へ、現場から現場へ移動し続ける一ヶ月だった。沢山の話し合いを耳から摂取する中で、最も印象に残っている言葉。それは「結論」だ。今、結論がアツい。 ありとあらゆる動画に出てきた単語「結論」。私にとってはあまり口馴染みのない言葉だ。「結論」という言葉を使った記憶として鮮明なのは、国語の授業の時。説明文を読み解く授業で「結論」とノートに書いた記憶がある。この連載の中でも時々使っているかもし
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