植物と人間の関係性を探る。 「第12回shiseido art egg」 佐藤浩一インタビュー2006年にスタートした新進アーティストの活動を支援する公募展「shiseido art egg」(シセイドウ アートエッグ)。12回目の今年、選出された冨安由真、佐藤浩一、宇多村英恵の3名は資生堂ギャラリーで何を見せるのか。連続インタビューの第2弾では、7月6日から個展が始まった佐藤浩一に話を聞いた。 聞き手・構成=杉原環樹 植物の品種改良が映し出す、人間の身体観——まず、近年の制作のテーマについて聞かせていただけますか? この数年は「植物と人間の関係」をモチーフに、映像や音響、香り、立体などの要素を複合的に組み合わせたインスタレーションを制作しています。なかでも、近年とくにフォーカスを当てているのは、植物の生殖についてです。今回の資生堂ギャラリーの展覧会にも関連する、イチジクをモチーフとした「