■シーン1 国賓として来日したブータンのジグメ・ケサル・ナムゲル・ワンチュク国王(31)とジェツン・ペマ王妃(21)が11月18日、東日本大震災の被災地を訪れ、福島県相馬市の桜丘小学校で子供たちと交流した。 ワンチュク国王は、ブータン国旗にも描かれている竜について触れ、「みなさんの中に人格という竜がいます。年を取って経験を積むほど竜は大きく強くなります。竜を養ってください」と児童らに語りかけた。 国王夫妻は、終始にこやかに子供たちと言葉を交わし、記念撮影も笑顔を絶やさなかった。その後、約160人が犠牲となった原釜・尾浜地区を訪問。海水浴場の駐車場に設置された祭壇の前で、家屋が流され空き地となっている方角に長い間、手を合わせて祈りをささげた。 (11月)20日の帰国まで、訪問先では常に笑みをたたえながら手を合わせた国王夫妻。「幸福の国」ブータンの温かさが伝わってくるようだ。 ■シーン2 誇り