これまででもっとも質量の大きな中性子星を発見 【2010年11月2日 NRAO】 アメリカ科学基金(NSF)のロバート・C・バード・グリーンバンク望遠鏡(GBT)が、これまででもっとも質量の大きな中性子星を発見した。この発見は、素粒子物理から宇宙物理にいたる幅広い範囲の分野に大きな影響を与えることになりそうだ。 白色矮星の近くを中性子星からの電波ビームが通る際にパルスに遅れが生じることを示した概念図。クリックで拡大(提供:Bill Saxton, NRAO/AUI/NSF) 中性子星とは、大質量星が超新星として爆発したあとに残る高密度の天体である。その密度はきわめて高く、スプーン1杯あたりの重さは5億トン以上もある。この驚異的な密度を持つ中性子星は、密度の高い特異な状態にある物質を調べる天然の実験室といえる。また、中性子星は高速で自転しており、回転に伴って灯台のように規則正しく明滅する電波