真岡鉄道(社長・井田隆一真岡市長)は27日、定時株主総会を真岡市下籠谷の芳賀地区広域行政事務組合で開き、2012年度の経常損益が約11万7千円となり、開業初年度以来、24年ぶりに黒字化したことを報告した。鉄道事業は赤字だったが、沿線自治体からの受託事業と東京電力福島第1原発事故の賠償金が押し上げた。 12年度の全営業収益は前年度比約8・1%増の約5億5500万円。経常損益は前年度のマイナス約750万円から黒字化した。 同社によると、要因の一つが沿線自治体などからの受託事業の増加。線路周辺の環境整備や鉄道施設に関わる工事が相次いだ。また同市から受託したデマンドタクシー事業が約191万円の収益を計上。原発事故の風評被害に対する賠償金約3千万円も押し上げた。 一方、本業の鉄道事業は約372万6千円の損失となり赤字は続いている。鉄道利用者の7割を通学客が占める中、12年度の輸送人員は約105万8千