陥没事故の発生は24年9月26日。清水建設・日本国土開発・広成建設の共同企業体(JV)が市の下水道局から受注したシールド工事で、午前8時45分にシールド機の前面から泥水が流入した。 その3分後に、地上で運送会社の事務所が傾き始めた。施工者が地下水位を安定させるため午前9時36分に発進たて坑から注水を開始。正午ごろにはトンネルの天端まで水が満たされた。泥土圧シールド工法を採用し、砂れき層の掘削を進めていたところだった。 事故調査委員会の初回会合では、JVがシールド工事中に取得し続けていた施工管理データや追加の地質調査の結果、シールド機の点検状況といった資料を示した。それによると、排土量や切り羽土圧、掘進速度などは工事開始から事故直前までおおむね管理値以内に収まっており、異常値は出ていない。 切り羽土圧の急落から約2分で電源喪失
