当社脅威分析チームでは、台湾を主な標的として活動するBlackTech(ブラックテック)と呼ばれる攻撃者グループが日本の特定組織に対しても攻撃を行っていることを、2017年12月以降確認しています。攻撃で使用されたマルウェアは、「PLEAD(プリード)」と呼ばれるRATであり、BlackTechが標的型攻撃で使用するマルウェアの1つです。そこで今回は、日本の組織を狙った際に用いられた「PLEAD」に焦点を当てその攻撃手口を紹介します。 「PLEAD」を使った標的型攻撃の手口 「PLEAD」を展開する攻撃手口は、確認できた限りでも、図1に示すようなDLLファイルの内包、シェルコードの利用など複数存在し、共通してDLLまたはシェルコードをメモリ上に展開して実行することで、RAT機能を持つ「PLEAD」に感染させます。 以降では、それぞれの攻撃手口について詳しく見ていきます。 図1 「PLEAD