11月9日の当コラム「環境改善か下剋上か、EVシフトの先の業界勢力」に対して、「参考になった」という賛同を9割近く得た。各種の新聞でも、毎日と言ってよいほど電動化政策やそれにまつわるビジネスモデル、電池関連などの記事が掲載されている。それだけ話題性があることと、社会の大きな関心事項であることを物語っているのだろう。 今回は、最近の車載電池に関する話題を、国別にまとめてみる。 投資戦略が大きく異なる日本勢の動向 本年、日本の電池事業会社2社の経営権が中国の投資ファンドであるGSRに移った。一つは、2007年に日産自動車とNECが合弁で立ち上げたオートモーティブエナジーサプライ(AESC)である。日産が競争力に疑問をもち、外部調達を基本とする戦略に方針転換したことで、AESCの身売りが決まった。 AESCは、身売り先に関して日本、韓国、台湾、中国などの各企業と、時間をかけて交渉してきたようだが