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(c)野原広子『ママ、今日からパートに出ます! 15年ぶりの再就職コミックエッセイ』( KADOKAWA)

“ほぼ若者”の職場に仕事復帰。40歳主婦が見極めるべき「敵にしてはいけない人」

『ママ、今日からパートに出ます』7

  • 野原 広子

  • FRaUマンガ部

42歳、未経験、ブランク約10年で再就職

筆者の私ごとで恐縮ではあるが、今から12年ほど前、9年のブランクを経て会社員に戻った。出産を機に離れた出版社ではなく、全く未知の「居酒屋チェーン」に採用いただいたのだ。

42歳、接客も厨房もほぼ未経験のくせに、起業から10年経たずに上場を果たした、若くて勢いのあるその会社に惹かれて、応募してみた。
個性的な経営陣の気まぐれもあっての採用だったと思うが、入った後が大変だった。慣れるまで、「もと編集者」として、デザイン室のアシスタント的業務を言いつかっても、私が使えるのはワードのみ。デザイナーの使うソフトどころか、エクセルもあやしい。教えられても、”用語“が理解できず、四苦八苦。最後には本を与えられ、「覚えてください」。
忙しく、無言で働く、社員平均年齢28歳の若者たちに囲まれて、ひとり悶々とする日々が半年ほど続いた。

なぜそんな過去を思い出したかというと、漫画『ママ、今日からパートに出ます! 15年ぶりの再就職コミックエッセイ』(野原広子著 / KADOKAWA)の主人公、ユリコが、当時の自分とそっくりだったからだ。

ユリコは、15年ぶりに再就職を果たした40歳の主婦である。

『ママ、今日からパートに出ます! 15年ぶりの再就職コミックエッセイ』(野原広子著 / KADOKAWA)
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結婚を機に退職、家事と育児に専念し、下の子が幼稚園にあがるタイミングで、一度は「子どもが幼稚園に行っている間だけ、働こう」と考えた。だが家族の理解が得られず断念。ユリコ自身も「全力でお母さんできるのも幸せ」「今はこの幸せを大切にしよう」と思い直した。

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