“過去視”という特殊能力を持つ大学生を主人公に、仲間たちと過去に起きた事件の真相を暴いていくアドベンチャーゲーム『ミステリーの歩き方』。本作は、3部作で展開するシリーズの第1作にあたり、実写をもとにした美麗な背景の“現代シーン”と、8bit風のドット表現にエフェクトを追加した“過去シーン”という、独特の演出でも好評を博している注目作だ。
そんな同作の“遊びの幅”を大きく広げる無料追加コンテンツが配信されたタイミングで、開発陣にインタビューを実施。イマジニア代表取締役社長兼CEOの澄岡和憲氏、トイボックス所属のゲームクリエイター・金沢十三男氏に、『ミステリーの歩き方』開発秘話や発売後の反響、今後の展望などを訊いた。(聞き手:ファミ通グループ代表 林克彦)
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澄岡和憲 氏(すみおか かずのり)
イマジニア代表取締役社長兼CEO。『ミステリーの歩き方』プロデューサー。大学卒業後、新卒でイマジニアに入社。2003年に役員になり、2006年には社長に就任。2016年、子会社であるロケットカンパニーを吸収合併し、家庭用ゲーム事業を管轄。文中は澄岡。
金沢十三男氏(かなざわ とみお)
トイボックス所属。『ミステリーの歩き方』脚本・ディレクター。HDリマスター版『九龍妖魔學園紀 ORIGIN OF ADVENTURE』プロデューサー。ミステリーアドベンチャー『ワールドエンド・シンドローム』脚本・ディレクター。文中は金沢。
ADVの“ゲーム滞在時間”をどう延ばすか?
――イマジニアが完全新作アドベンチャーゲーム『ミステリーの歩き方』の開発・発売にいたった経緯を改めてお聞かせください。
澄岡
もともとイマジニアは、家庭用ゲームの開発を目的に創業した会社ですが、2000年代初頭には携帯電話を利用したコンテンツビジネスを主体に置くようになりました。残念ながら家庭用ゲーム事業は規模を縮小、子会社のロケットカンパニーに任せる形をとっていたのですが、2016年に同社を吸収合併したことで、再びイマジニアとして、家庭用ゲームの開発に取り組むようになり、いまにいたります。
その際、翌年(2017年)にNintendo Switchの発売が控えていたので、「この新ハード用にゲームを作れないか?」という話になって。そうして開発したのが『Fit Boxing』になります。
――『Fit Boxing』はシリーズ世界累計販売本数が300万本を超える大ヒットとなりました。
澄岡
そうした成功例もあり、家庭用ゲーム事業でもう一度やっていけると確信して。改めて本腰を入れて、同事業に取り組むことになったのですが、せっかくやるからには部署内だけに留めず、社内全体で企画コンペを開いて、おもしろいアイデアを募ろう……ということになったんです。
そのときちょうど、私自身もアドベンチャーゲームの企画案を持っていたので、応募したところ、これが採用されまして。そこから形を詰めていき、『ミステリーの歩き方』として開発・発売することになったという次第です。ちなみにコンペでは、外部の方にきちんと選んでもらったので、社長権限とかは使っていないですよ(笑)。
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――発売から1ヵ月が経ちますが、手応えはいかがですか?
澄岡
システム面でこれまでのアドベンチャーにはない要素を取り入れた作品なので、「同ジャンルのファンの方に受け入れてもらえるか?」という不安がありましたが、多くの方から高評価いただき安堵しています。
もちろん、ここが足りないといったご意見も頂戴していますが、「こんなのぜんぜんダメでしょ」とはならず、「おもしろかった」と言ってくださる方が多かったことはうれしいですし、プロジェクトを継続していくうえでの励みにもなります。とは言え、セールス面で言いますと「もっと伸ばしたい」というのが正直な感想でして、まだ本作をご存じない方もたくさんいらっしゃると認識していますので、もっとがんばらないといけないなという思いです。
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――なるほど。本作は当初から3部作と銘打たれていますが、次回作も予定通りに開発される、と。
澄岡
もちろんです。当初の予定通り、2作目、3作目としっかり開発を続けていきますのでご安心ください。
――念のためにお聞きしましたが、安心しました。プレイヤーから寄せられた意見では、具体的にどのような内容が多かったのでしょう?
金沢
多かったのは「シナリオが短い」、「もっと遊べる要素がほしい」というご意見ですね。ゲームには“ゲーム滞在時間(そのゲームをやり込む時間)”という概念があるんですけど、これがアドベンチャーにとっては厄介な存在でして……。とくにミステリー系のゲームの場合、プレイヤーの皆さんには一気に結末までたどり着いてもらうことが重要なんです。途中で飽きさせず、最後まで進めたくなるよう我々も試行錯誤するわけです。けれど、そうして遊んでいただくと、数日で一気にゲーム体験が終わってしまう方も多くて。それで「シナリオが短い」と言われるのですが、実際はクリアーするまでに量にして文庫本7~8冊ぶんのテキストを読んでいることになるんです。
加えて、いまや何10時間単位で遊べるAAAタイトルがいろいろとあるなか、ゲーム滞在時間というくくりで見ると、“物語の結末まで導かせること”がゴールのアドベンチャーは非常に分が悪い。コストパフォーマンスを気にされる方が多い現代、価格に見合う体験を提供するにはどうしたらいいか? 遊んでいただく皆さんに納得してもらえるよう、そのあたりの調整には気を使いました。
――ゲームの内容はもちろん、そうした点にも気を配らないといけないのですね。
金沢
開発の時点で、澄岡さんからも「滞在時間をもうちょっと延ばせないかな?」と相談はされていました。後で詳しく話しますが、そうした要望も意識して、今回新たにダウンロードコンテンツをご用意させていただきました。
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ミステリードラマを一気見する感覚で
――実際にゲームをプレイして、全体的にテンポのよさを感じました。先が気になるシナリオ展開も含め、このあたりは意識して調整されたポイントなのでしょうか?
金沢
作り手としては、やはり難しく作りたくなる傾向があります。“過去視”のパートも作り込むうちにどんどん難しくなっていったんです。だけど、開発スタッフから「さすがにこれは難しすぎる」と言われて。そこから手直しをして現状の難易度とテンポに調整しました。
ただ僕個人としては、アドベンチャーは本来、謎の解きかたがわからなくて詰まっちゃったり、試行錯誤してさまざまな解決法を試す時間こそがおもしろいと思ってもいるんです。そこに時間を費やすことこそがゲームプレイの醍醐味という気持ちなんですけど、それはいまの時代にはなかなか合わないよなという悩みもずっと抱えていて……。
――謎が解けなくて詰まったり、何度もやり直すことにストレスを感じる人が多くなってきていると。
金沢
それもあって、“ゲーム進行にストレスを感じさせない”という点にはかなり気を使いました。過去視についても一度ミスしてももう一度やればクリアーできるくらいの難易度設定にして。連続ドラマを観るような感覚で楽しんでもらえるよう、全体に調整を加えました。
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――バッドエンドが生じないよう、推理パートでは誤答でも先に進むシステムになっていますが、これもそうしたユーザーへの配慮ということでしょうか?
金沢
今回はいわゆるドラマ仕立てのミステリーなので、マルチエンディングだとせっかく作り込んだ伏線のつじつまが合わなくなってしまう。ですので本作では、「最終話にいたるまでの展開をいかにおもしろく見せるか?」を重視して、こういった形式にしました。
具体的には、7話までは作品全体に関わる伏線を張りつつ、1話ごとに解決しないといけない問題も用意して。そうして8話からはいよいよ事件の真相に向けて物語が加速していく構成になっています。ゆっくり坂を上ってきたジェットコースターが最高部に達して、そこから一気に急降下するイメージですね。
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――ゲームシステムにおいては“過去視”が印象的で、グラフィックのテイストや8bit風の音楽への変化、コマンド選択式システムの採用なども、味付けとして効果的だったと感じます。この点の手応えはいかがでしょう?
金沢
ゲーム開発において、「いかにしてそのゲームならではのシステムを楽しんでもらうか?」というところには毎回こだわっているので、今回もその点には注力しました。作中にドット絵を取り入れるアイデアはずいぶん前から頭の中にあったのですが、それをどうやって遊びの中に織り交ぜるかはけっこう考えました。いくら斬新なアイデアでも、そこに必然性がないと浮いてしまうので。
そこで改めて、澄岡さんからいただいたプロットを読み返すうちに、「事件を調べる際の手法として“過去に行く=その際のビジュアルをレトロなドット絵で表現する”という見せかたを思いついて。そこから、物語の世界の中に入れ子の形で“過去の世界”を用意して。このふたつの世界を行き来するには、過去視という能力が必要で……と、設定を作り込んでいくなかで、主人公のキャラクター像も固まっていった、というふうに記憶しています。
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続編は“心をえぐられる”体験に
――本作には個性的なキャラクターが大勢登場しますが、最初に設定を考えられた、物語の中心的なキャラとなると誰になりますか?
金沢
主人公の赤沢独歩を別とすると、まず話の軸になるのは南条アリスです。彼女のキャラクター像は時間を掛けて作り込みました。そんなアリスと独歩のやり取りをおもしろく見せられるよう、必要なポジションごとに当てはまるキャラクターを追加していって、現状の形に落ち着いた感じです。
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――ほかのキャラクターにも特別なエピソードがありましたら、教えていただきたいです。
金沢
そうですねぇ。キャラを立たせるという意味もありますけど、とにかく5話くらいまでは楽しい感じにしたくて。わちゃわちゃ感を出すことを意識しました。そこには「本作の後半はミステリーとして怒涛の展開で進んでいくから、いい意味でギャップを出したい」という狙いもありますが、それ以上に「本シリーズが3部作になっていること」が大きく影響しています。
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――と言いますと?
金沢
ちょっと先走って話しちゃいますが、本シリーズは3作目で真のエンディングを迎えるので、2作目はそれに向けて弾みをつけると言いますか。より衝撃的なクライマックスを迎えるプロットがすでにできているんです。
ひょっとしたら、1作目で活躍したキャラクターが途中退場するかもしれないし、事件の真相に迫るにつれて人間関係がどんどん変化していくかもしれない。そうなった時に、1作目のみんなで楽しくやっていたころのことを、プレイヤーの皆さんに思い出してほしくて。それ以上はちょっと言えないのですが、ひとまず現時点では「続報にご期待ください」とだけ、お伝えしておきます。
――1作目の明るく楽しい雰囲気が好きなユーザーからすると、かなり衝撃的な展開になるかもしれない……と?
金沢
詳しくは言えませんが、心をえぐられるような体験をしてもらえると思います。
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DLC“町ぶらシステム”で優雅な鳴美沢ライフ
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――冒頭でも話題に上がったDLC(ダウンロードコンテンツ)について、改めて詳細を教えてください。
金沢
前述のとおり、本作は開発の段階から「いかにしてゲーム滞在時間を作るか?」という課題がつねにありました。せっかく訪れた鳴美沢という町をもっと遊び尽くすためのアイデアをいろいろ考えてはいたんですけど、発売までのスケジュールでそれらを全部盛り込むのは時間的にきびしかったんです。「だったらDLCとして、ソフトの発売後に無料で配信するのはどうか?」ということで、ひとまず折り合いがつき、配信できるようになったというわけです。
――無料追加コンテンツ“町ぶらシステム”の具体的な内容も教えていただけますか?
澄岡
本編を第2話まで進めると、喫茶ホノルルを拠点に鳴美沢の町を自由に散策できるようになります。
何ができるかというと、たとえば真白杏奈が本編で登場するのは第5話からなのですが、町ぶらシステムでは第2話の段階で山鳴荘に行くと、黒塗りのクルマが停まっていて主人公に気がつくと「蘭丸、逃げろ!」と言って急発進して逃げ去るというエピソードに遭遇します。
つまり、早い時点で真白杏奈は鳴美沢にやってきていて、主人公たちの行動を観察していたことが町ぶらでは描写されているんです。このようにして各所で“本編の裏で起きていた出来事”が見られるので、どんどん町にくり出して各キャラクターの“意外な一面”の発見を楽しんでください。
それと散策を続けていると、さまざまなイラストが描かれたカードや、キーホルダーといったコレクションアイテムが手に入ります。カードは30種類以上、キーホルダーは20種類以上用意しているので、これらのコンプリートを目指すという遊びも楽しんでいただけます。
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――一気に遊びの幅が広がりますね。ちなみに喫茶ホノルルでは、テーブル型のゲーム機でミニゲームが遊べるようになるとのことですが、こちらはどのような内容ですか?
澄岡
ホノルルで選べる選択肢のなかに「ゲームをする」というコマンドが追加されます。こちらをクリックすれば店内にあるゲーム筐体を使って、2種類のミニゲームを遊んでいただけます。そのうち1本はオーソドックスなシューティングゲームですが、もう1本は『鳴美沢エイリアン』という、『平安京エイリアン』をモチーフにしたゲームになっています。
――懐かしい(笑)。
澄岡
これらのゲームもハイスコアを出せば特典がもらえるので、ぜひ遊んでみてください。
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さあ2作目もがんばるぞ
――本シリーズは3部作の予定とのことですが、続編に対する意気込みや、目標としている発売時期など、可能な範囲で進捗を教えてください。
金沢
軽くネタバレになりますが、1作目の最後に次回予告という形で「2作目は海町編になる」と宣言しているので、舞台は鎌倉をイメージした町になると思います。江の島のようなスポットも出したりして、あの辺りの町の雰囲気を再現したいですね。すでにシナリオの大枠はできていて、そこで起きる事件の内容もおおよそ固まっています。
現場からも「もうシステムは完成しているから、シナリオさえ届けば作れますよ」と言われているんですけど……ここから具体的な要素を詰めていくのが、けっこうたいへんなんですよ、シナリオを書くのって(笑)。がんばらせていただきますが、もう少々、お時間をいただけますと幸いです。
――心をえぐられるような衝撃的な展開になるとのことですしね。独歩やアリスたちがどうなっていくのか、非常に気になります。
金沢
澄岡さんには「4年に1本の間隔で出しません?」と相談したこともあったんですけど、聞き入れてもらえませんでした(笑)。とはいえ僕自身も、早く第2弾をお届けしないといけないという気持ちでいるので、ひとまずはDLCで町ぶらを楽しみつつ、続報をお待ちください。
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――澄岡さんとしても、2025年内には2作目を出したいというお気持ちですよね?
澄岡
そうですね。いまはユーザーの皆さんがクリアーした直後だったりプレイされている真っ最中のタイミングなので、世界設定やキャラクターの関係性がはっきりインプットされていると思いますので、早いに越したことはありませんね。もちろん3作目も急ぎたいです(笑)。
金沢
2作目は冒頭で、1作目のおさらい的な要素を入れる予定です。いきなり2作目からプレイされる方でも世界観などを把握できるようにしますが、できれば1作目から遊んでいただけるとうれしいです。
澄岡
それと本作に関しては、冒頭でもお話ししましたが、本当にさまざまなご意見をいただいているので、そちらを参考にしながら、どこを変えるべきか? どこは変えずに残すべきか? といったことも、開発チーム内で議論する必要があります。当然、スタッフにもそれぞれ「ここを改善したい」という考えがあると思うので、そうした意見も拾い上げて。2作目はより遊びやすく、そして遊び応えのある作品になるよう、調整していきたいと考えています。
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――最後に、まだ本作をプレイしていない読者と、すでにプレイしているプレイヤーに向けてメッセージをお願いします。
金沢
とにかく、ひとりでも多くの方に遊んでいただきたいです。パッケージ版でもデジタル版でも最後まで遊んでもらえれば、とくにミステリー好きの方には刺さる作品になっていると思いますので。
僕の個人的な意見ですが、いま、世の中は空前のミステリーブームだと思っています。テレビドラマや映画だけでなく、バラエティ番組でも謎解きを扱うものが増えてきて、みんなたぶんどこかで、騙されたりとかどんでん返しを楽しみにしているところがあるんですよ。そうしたなかで、本作も「プレイしてよかった」と思ってもらえるゲームを目指して開発に当たりました。
たくさんの方に手に取っていただいて、アリスたちといっしょにミステリーの旅を最後まで歩いていただけたら嬉しいです。
澄岡
本作を購入して、遊んでくださった皆さんには、本当に感謝の気持ちしかないと言いますか。改めてお礼の言葉を述べさせていただきます。
金沢さんからはミステリーの部分についての言及がありましたが、それと同時に“連続ドラマの構成になっている”ところが、本シリーズの特徴と言いますか、斬新な部分だと捉えています。テレビドラマや映画、アニメ、マンガなどで体験できる楽しい要素を、ゲームという枠組みのなかで再現することに挑戦した意欲作ですので、未プレイの方には「たまにはこういったゲームも遊んでみるか」といった軽い感覚で、ぜひ手に取っていただけますとうれしいです。
3部作ということで、「1本目だけ遊んでも意味がないんじゃないか?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、本作だけでもきっちり楽しめる内容になっていますし、事件の謎が解明するエンディングもしっかり用意されていますので、そこは安心してプレイしていただけます。何卒、よろしくお願いいたします!
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