(追記)
同様に、すべてフリーでVMware PlayerにWindows7 β(ベータ)をインストールするための方法をまとめたエントリーを書きました。
VMware PlayerにWindows 7 β をインストールするまとめ - モーグルとカバとパウダーの日記
(追記終わり)
先日公開された Windows Vista β2をVMware Playerにインストールして試用する方法をまとめました。
全てフリーのツールで構築できます。
Windows Vista β2は、ユーザ登録さえすれば誰でもダウンロードして試すことが出来ます。
しかし、メインで使用している環境にはなかなか入れにくいと思いますし、ユーザインターフェイスや他のアプリの確認などに使いたい場合、VMwareなどのバーチャルマシン上に導入して試したい、という場合も多いと思います。
そこで、フリーのVMware Playerにインストールして試したいと思いましたが、いくつかはまりどころがあったので、インストールするための手順をまとめてみました。
(追記)
2006/6/30に、少しだけ手順の最適化と情報の追加を行いました。
2006/9/25に、RC1に対応した手順にしました。
2008/2/28に、windows.isoを別で取得する必要がない件について追記しました。
ダウンロードするファイル
Beta Experience – The pleasure of testing
http://www.microsoft.com/betaexperience/jajp/register.aspx
からBeta Experienceへの登録やプロダクトキーの取得、Vista β2のISOイメージのダウンロードが行えます。
Windows Vista ベータ 2 - 日本語 32 ビット版
http://download.windowsvista.com/preview/beta2/jp/x86/download.htm
vista_5384.4.060518-1455_winmain_beta2_x86fre_client-LB2CFRE_JA_DVD.iso
(参考)
Microsoft、Windows Vistaベータ2の一般向け無料提供を開始 (MYCOMジャーナル)
http://journal.mycom.co.jp/news/2006/06/08/100.html
FrontPage - Windows Vista.MS
http://windowsvista.ms/index.php?FrontPage
- VMware Player
Download | VMware Player
http://www.vmware.com/download/player/
VMware-player-1.0.1-19317.exe
QEMU on Windows
http://www.h7.dion.ne.jp/~qemu-win/index-ja.html
qemu-0.8.1-windows-3.zip
この中の、qemu-img.exeファイルのみが必要になります。
(追記)
実は、今のバージョン(2.x)のVMware Playerには、windows.isoとかが同梱されています。
C:\Program Files\VMware\VMware Player の中にあると思うので、それをマウントしてやって使います。
なので、他からwindows.isoを持ってくる必要はなくなっていますので、下の VMware Workstationと7zipは不要です。
Download VMware Workstation 5.5 (for Linux Systems) - VMware Download
http://www.vmware.com/download/eula.do
VMware-workstation-5.5.0-18463.tar.gz
この中の、windows.isoファイルのみが必要になります。
- 7zip
7-Zip
http://www.7-zip.org/
7z442.exe
これはおまけ。tar.gzのファイルを開けられるツールがあれば必要ありません。
VMware-workstation-5.5.0-18463.tar.gz から windows.iso を取り出すのに使います。
VMwareのイメージを作る場所を準備
本来なら、C:\Documents and Settings\ユーザ名\My Documents\My Virtual Machines の下などに、Windows Vista B2 などのフォルダを作ります。
今回は説明のために、
C:\Vista
にイメージを作ることにするので、C:\Vista というフォルダを作ります。
ツールのインストールとファイルの準備
VMware Playerと7zipは普通にインストーラからインストールします。
B2の場合は
vista_5384.4.060518-1455_winmain_beta2_x86fre_client-LB2CFRE_JA_DVD.iso
RC1の場合は
vista_5600.16384.060829-2230_x86fre_client-lr1cfre_ja_dvd.iso
を、VMwareの仮想ディスク領域を作る予定のC:\Vista に置きます。
qemu-0.8.1-windows-3\qemu-img.exe
を取り出して、パスの通っているところに置くか、C:\Vista に置きます。
(追記)
前述のように、現在のVMware Player(2.x)では、C:\Program Files\VMware\VMware Playerから、windows.isoをコピーしてください。
VMware-workstation-5.5.0-18463.tar.gz から、
vmware-distrib\lib\isoimages\windows.iso
を取り出して、C:\Vista に置きます。
仮想ディスク領域vmdkファイルの作成
コマンドプロンプトを起動してコマンドプロンプトから仮想ディスク領域を作成します。
> cd C:\Vista > qemu-img.exe create -f vmdk vista.vmdk 20G
これで、C:\Vista\vista.vmdk という仮想ディスク領域ファイルが作成されます。
最後の「20G」が仮想ディスク領域のパーティションサイズで、インストールには最低12G以上の領域が必要です。
大きめのサイズを指定しても、実際に必要な量しか実ファイル領域は使用しないため、大きめに指定しても大丈夫です。
バーチャルマシンコンフィギュレーションvmxファイルの作成
C:\Vista\vista.vmx
というファイルを、エディタで下記内容で作成します。
(追記)
RC1用の設定ファイルに変更しました。
config.version = "8" virtualHW.version = "3" displayName = "Windows Vista" ide1:0.startConnected = "TRUE" guestOS = "winxphome" ide0:0.present = "TRUE" ide0:0.fileName = "vista.vmdk" ide1:0.present = "TRUE" ide1:0.deviceType = "cdrom-image" ide1:0.fileName = "vista_5600.16384.060829-2230_x86fre_client-lr1cfre_ja_dvd.iso" ide1:1.present = "TRUE" ide1:1.deviceType = "cdrom-image" ide1:1.fileName = "windows.iso" #ide1:0.fileName = "auto detect" #ide1:0.deviceType = "cdrom-raw" memsize = "512" ethernet0.present = "TRUE" ethernet0.connectionType = "nat" tools.remindInstall = "TRUE" ide0:0.mode = "persistent" draw = "gdi" floppy0.startConnected = "FALSE" serial0.present = "TRUE" serial0.startConnected = "FALSE" serial0.fileName = "COM1" ide0:0.redo = "" uuid.location = "56 4d 80 a5 32 4b b9 01-ca dd cf d5 51 d0 d2 88" uuid.bios = "56 4d 80 a5 32 4b b9 01-ca dd cf d5 51 d0 d2 88" usb.present = "TRUE" ethernet0.addressType = "generated" ethernet0.generatedAddress = "00:0c:29:d0:d2:88" ethernet0.generatedAddressOffset = "0" Ethernet0.virtualDev = "vmxnet" svga.maxWidth = "640" svga.maxHeight = "480"
(追記)
最後の
svga.maxWidth = "640" svga.maxHeight = "480"
がないと、インストール途中で画面解像度が変更されたときに表示がなくなり、インストールが進められなくなります。
参考
VM/Guest OS/Windows Vista/RC1 - SyncHack
きままな日記帳(はてな分室) - vmware playerにWindows vista RC1を入れる
VMware PlayerからVistaのインストールCD起動とVistaインストール
エクスプローラで C:\Vista を開いて、作成した vista.vmx をダブルクリックすると、VMware Player が起動してきます。
ハードディスクイメージが空のため、CDイメージからの起動が始ります。
VGA(640x480)で8色でインストーラが動くので、あとは普通にインストールを行います。
見にくかったりボタンが押しにくかったりしますが、がんばってすすめてインストールを完了します。
VMware Toolsをインストールする
VGA8色では使えないので、VMware Toolsをインストールします。
CDが2台マウントされていて、1台目にはVistaのインストールCDイメージが、2台目にはVMware ToolsのCDイメージがあるため、この2台目のCDからVMware Toolsをインストールします。
[スタートメニュー]→[コンピュータ]→[CDドライブ VMware Tools]を開きます。
VMware Tools
というインストーラがあるので、これを実行するとディスプレイドライバなどの各ドライバがインストールされます。
設定ファイル中で、最大解像度を固定に制限している部分を削除します。
C:\Vista\vista.vmx
の最後に追加してある
svga.maxWidth = "640" svga.maxHeight = "480"
を削除します。
再起動すると、今度はきれいな画面でVistaが起動してきます。
ライセンス認証
シリアルを入れただけではライセンス認証されたことにはなっていないため、悲しい目に遭う場合があります。
モーグルとカバとパウダーの日記 - Vistaが起動できなくなる日 参照。
そのため、インストールが終わったらまずはライセンス認証を行いましょう。
コントロールパネル→システムとメンテナンス→システム→Windowsラインセンス認証
「ライセンス認証を14日以内に行ってください。今すぐ行う場合はここをクリックしてください。」
CDドライブを使えるようにする
再度一旦VMware Playerを終了します。
vistab2.vmx を
#ide1:0.present = "TRUE" #ide1:0.deviceType = "cdrom-image" #ide1:0.fileName = "vista_5384.4.060518-1455_winmain_beta2_x86fre_client-LB2CFRE_JA_DVD.iso" #ide1:1.present = "TRUE" #ide1:1.deviceType = "cdrom-image" #ide1:1.fileName = "windows.iso" ide1:0.fileName = "auto detect" ide1:0.deviceType = "cdrom-raw"
と修正して、CDを使えるように設定にします。
ウイルス対策ソフトの導入
ウイルス対策ソフトは入っていませんが、ベータ2向けに1年間無料でeTrustのウイルス対策ソフトが使えるので、どうせベータ2の使用期限が2007/6までなので、お勧めです。
Windows Vista ベータ 2 のウイルス対策パートナー
http://www.microsoft.com/athome/security/viruses/wsc/ja/windowsvistabeta2.mspx
Vistaの製品ガイド
マイクロソフトから、新機能の紹介など書かれたVistaの製品ガイドが出てます。
Windows Vista 製品ガイド?Beta 2
http://download.microsoft.com/download/6/4/6/6465f952-ef18-419b-b5b9-dfb5cac07762/Windows%20Vista%20Product%20Guide%2020060619%20.doc
余談
VistaにはXP Tablet PC Editionで入っていたツール(Snipping Toolも)が入っていて、ペンでの文字入力とかが可能になっている。
XP Media Center Editionの機能だけじゃなく、Tablet PC Editionの機能も内包されるみたい。
使い勝手もちょっと賢くなって良くなってるような感触だった。
あと、IEが7+になってタブブラウザになったのは知ってたのだが、ファイル、編集みたいなメニューがなくなってるのはちょっと驚いた。
OEが無くなって、というかWindows Mailという名前に変わっていた。
電源を切るつもりで操作すると、サスペンドにされてしまう。自分もだがノート使ってる人が良くやるように、通常は電源を切らせずにサスペンドにさせる、という使い方に誘導したいようだ。
参考にしたページ
μ memo: VMware Playerのみで新しいVirtualMachineを構築する
http://blog.yasaka.com/archives/2005/10/vmware_playervi.html
革命の日々! CentOS on VMWare Player をインストールする
http://mkosaki.blog46.fc2.com/blog-entry-32.html
VMWare PlayerにVistaを入れてみた。 さばんなブログ NOKIA × GMail/ウェブリブログ
http://se7en.at.webry.info/200601/article_7.html
Windows Vista Beta
http://www.vmware.com/support/guestnotes/doc/guestos_winvista.html
Sanbarrow.com
http://sanbarrow.com/vmx.html
(追記)
caramel*vanilla » メイリオ (Meiryo)をいれてみた
Going My Way: メイリオでくっきり見やすく
などで、VistaからMeiryoのフォントを入れる件が出てますが、自分もこうやっていれたVMware上のVistaからMeiryoをホストのXPに入れてためしてみてます。
わざわざパーティション開けて、とかやらなくて良いのでお勧め。
「KB920976の重要な更新」をしておかないと、ライセンス認証がうまく動かないため、にっちもさっちもいかなくなるので注意。
モーグルとカバとパウダーの日記 - Vistaが起動できなくなる日