終わるよ。でも、終わるのが遅れるし、遅れるデメリット以上のメリットが予定通りの増税にはない。
それに世の中なにが起こるか分からないから減らせるリスク要因は減らすべき。簡単に言うとこういうこと。
まず、飯田氏が言っていた財政拡大が効果がないという理由はマンデルフレミングモデルによるものではない。
短期的には供給制約に面してしまうというものなので、財政拡大に効果が無くても財政緊縮には効果がありえる。
次に、金融緩和によって財政緊縮の影響は打ち消せるにしても、四半期単位での景気の影響までドンピシャの
タイミングで打ち消すというのは無理なので(正確にやるには駆け込みに合わせて引き締めることまで必要だが現実的ではない)、
デフレ脱却が遅れることになり、たとえその遅れがたった一年程度に過ぎなかったとしても望ましいものではない。
また、景気の振幅が大きくなること自体が思いもよらぬ事態を引き起こす可能性もあるので、そのようなリスクを
取るだけのメリットが予定通りの税率引き上げにはないという判断。
とりわけ、一年であれデフレが長引くならそれにともなう税収の抑制があるので、財政の点からも
予定通りの税率引き上げは、一年あとずらしにすることに比べてメリットに乏しくなる。
だからか、最近では消費税引き上げをあとずらししない理由としては、計画通りにしないと
市場からの信認を失って国債投げ売りを招くという、財政の持続可能性そのものとは違うものが
挙げられている。市場が、こうなったらこう動く、なんていう手の内を見せてくれているわけもないし、
予定通り引き上げられなかったのを見てから動くほどのんびりしているはずもないのだが。
市場関係者の声って、大体が昔にやってて今はストラテジストなり管理職なりに移った引退者や、
そもそも一度も市場に向き合ったことのない耳年増なだけのエコノミストの声だったりするので、
あてにする方がどうかしているのだけど。
消費税引き上げが何の問題も引き起こさずうまくいく可能性もあるが、問題を引き起こす危険性もあり、
デフレから脱却もしていないような段階ではそのような博打をすることは望ましくない、慎重に慎重に、
というのがブログや投稿、対談での発言からうかがえる飯田氏の考え方だと思われる。
マンデルフレミングがあるから消費税引き上げても何の問題もない、というような大雑把な考え方とは程遠い。
説明として持ち出すのはともかく、実際の政策提言としてゼロ金利下でマンデルフレミングを振り回すような
http://d.hatena.ne.jp/Yasuyuki-Iida/20130728#p2 デフレ脱却には第2の矢の財政政策も必要と言ってた人が増税で不景気になるというのはわかるが デフレ脱却は第1の矢の金融政策だけでおkむしろ財政...
まず、飯田氏が言っていた財政拡大が効果がないという理由はマンデルフレミングモデルによるものではない。 短期的には供給制約に面してしまうというものなので、財政拡大が効果が...