犯罪史に名を残す数々の同世代の士たちが、上からも下からも時代からも見捨てられ何者にもなることができなかった俺達がのたうち這いつくばる穢れた地面を凶兆の星のように仄暗く照らしている
俺たちはこうするしかなかった、こうなるしかなかった
世紀末の頃の俺達はあまり絶望してはいなかった
アンゴルモアの大王が世界を壊してくれる可能性がまだあったから
俺達は投げられたゴミだった
でもゴミ箱が勝手に動いた
汚物は地面に撒き散らされ、忌み嫌われることになった
俺達もなんとか羽ばたこうと足掻かなかったわけがない
死にかけの毒虫がもがく様子はそれは不快で気持ち悪かったのだろう
踏み殺されても仕方がないゴミ以下の害虫
害虫には害虫の仕事がある
害をなすことだ
俺達の多くはあまりに素直で諦めが良くてそんなことはできなかった
そういう風に育ったから
だからこそしっかり仕事をこなした奴らに憧れるし誇らしく思う
罪よ
いつまでも俺達を暗く照らしてくれ
Permalink | 記事への反応(2) | 12:26
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わかる
キレる四十台半ばの詠める。