企業や国、地方自治などあらゆる「経営の場」において、若い人たちの力を結集できたところが新しい時代の成長を手にできるのだろう。 実は、子供たちの意見を徹底的に聞いて町の政治を行っているところが北海道にある。札幌と旭川のほぼ中間に位置する奈井江町である。 日本中に市町村合併の嵐が吹き荒れた「平成の大合併」のとき、子供たちにも意見を聞いて合併反対を決めた。 それ以外も、町の政策を決めるに当たっては必ずと言っていいほど子供たちに意見を求めてきた。「町のことは将来を担う子供たちにも決めさせる」。1986年に町長に就任した北良治さんの強い思いがあってのことだ。 子供たちは忙しい大人たち以上に町の未来を考える。そして、考えることが自立した心を育んでいく。日本の地方を豊かにするうえでほかの市町村が参考にしていい大切な方法の1つが奈井江町にある。 町立病院の建て替えで痛感した地方主権の重要性 川嶋 奈井江町