オタクという言葉の多様化に伴い、オタクを自称することやコミュニティに参加すること自体のハードルが下ったように思われる。そのため、コミュニティに参加することで共通の趣味を媒介として、和気あいあいとした人間関係の構築を目的とするオタクも増えている。また、オタクという消費者について認識が薄い人からすればオタクのコミュニティはお互いの趣味を理解してもらえるサンクチュアリー(保護区)かの如く捉える者も多いようだが、手放しでそのような意見を肯定することはできないのが実状だ。 筆者は消費性という側面から、オタクを「自身の感情に「正」にも「負」にも大きな影響を与えるほどの依存性を見出した興味対象に対して、時間やお金を過度に消費し精神的充足を目指す人」と定義している。彼らは、最新グッズやイベント情報、オタク内でのトレンド等の主に情報収集の場としてコミュニティを活用している。他のオタクと繋がりをもつことは、オ
