『The DevOps 逆転だ!究極の継続的デリバリー』(ジーン=キム、ケビン=ベア、ジョージ=スパッフォード著、榊原彰監修、長尾高弘訳)を読んだ。本書は小説の形でケーススタディを行いながらDevOpsとは何かを解説するものである。経済学でいうところの「もしドラ」のような本だ。友人が絶賛していたのでうっかりポチって読んだ。以下はその感想であり、当然のようにネタバレを含む。 IT運用部長である主人公が突然CEOに呼び出され、CIOに任命されるところから始まる。IT部門は腐りきっており、プロジェクトは常に炎上しているうえ、デプロイも毎回のようにトラブルを起こすような状態である。さらに事業部は気が狂ったような開発スケジュールを引いてくる。そのような状況の中、主人公は開発と運用が協力してシステムを作り上げるプロセス、いわゆるDevOpsを実現するという内容だ。ここで、この本の範囲は開発と運用のみ、