若い時は社内でエース社員として活躍していたのに、中高年になると途端にやる気が落ちてしまう。若手社員から「バブル入社の先輩は使えない」などと陰で言われたり、逆に自分はまだまだ活躍していると思っていたのに突如、役職から外されたり……。 日本の企業社会で近年、特に40~50代の中高年社員の仕事への意欲やパフォーマンスが低下しているのではないか、という議論が活発になっている。2018年には一部メディアで「さよなら、おっさん」などと題したキャンペーンが話題にもなった。「バブル世代やかつての団塊世代は簡単に入社できたため、社内でくすぶっている人が多い」といった紋切り型の言説も横行している。 こうした「中高年社員がちゃんと働いていない」といった議論は、世代間で主張が対立したり、どうしても自分の周辺の印象論で偏見を持ちがちだ。法政大学大学院政策創造研究科の石山恒貴教授とパーソル総合研究所(東京都港区)は、