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付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「THE NEW GATE〈11〉」 風波しのぎ

2018-02-28 | VRMMO・ゲーム世界
 嵐のクウェイン海域に出没する幽霊船の噂を聞いたシンたちは、それがかつての仲間、六天のクックが建造したギルドハウス、二式強襲艦セルシェトースではないかと気づく……。

 新造艦による海洋探索編。
 シュニーの心に雲がかかり始める回。

【THE NEW GATE(ザ・ニュー・ゲート)11】【蒼海の水底】【風波しのぎ】【KeG】【アルファポリス】【VRMMO‐RPG「THE NEW GATE」】【人魚】【海底神殿】【サーペント】【クラーケン】【シャーク】【エンシェントドラゴン】
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「ひとりぼっちの異世界攻略」 五示正司

2018-02-27 | 異世界転移・召喚
「普通に無理に決まってるじゃん。どこの世界に森の中でサバイバルして生きていける高校生がいるの? いたとしても、そいつを普通って言わないよね? できることができればいいんだよっ、できないことまで全部やろうとするから無理なんだよ。オタたちのことで怒ってるかって? 怒ってるよ。全部なんてできないのにやろうとするオタたちにも、全員を救うなんてできもしないのにやろうとする委員長にも、できることすらしなかった屑にも怒ってるよ、呆れるのを一周回って怒ってるよ、できないものはできないに決まってんだろ?」

 突然光り、教室に浮かび上がる魔法陣。これはヤバイと咄嗟に逃げ出した遙だが、結局逃げ切ることはできず異世界転移するはめに。
 けれど、転移直前に教室から逃げ出していたために異世界で生きるためのスキル獲得競争に出遅れ、チートスキルは売り切れ。残り物の「ぼっち」「ひきこもり」「にーと」「木偶の坊」「器用貧乏」など不良スキルや称号をまとめて押しつけられ、魔物が跋扈する森の奥へと放り出されてしまう。
 その頃、チートスキルを手に入れて異世界転移したクラスメイト41人の中では、初っぱなから不協和音が鳴り響いていた……。

 最近多いクラス丸ごと異世界転移で、その中でも「強奪」「魅了」スキルとかあってクラスが仲違いする系統の話で、主人公は最弱でどん底に落ちるとこから始まる話なんだけれど、陰鬱とか重いとか殺伐としているという雰囲気があまりないのは、その負の部分を主人公が一手に引き受けて、しかもそれを語りの地の部分でほとんど見せないから。
 だから、一見能天気な異世界チート冒険譚に見えるのだけれど、客観的な委員長あたりの第三者視点になると「なんてことしてるのよ!」になっちゃうのだけれど、そのときには書かれていなかったデメリット、悲惨で陰惨な要素がすべてボケとツッコミに昇華されちゃうので、読む方はストレスフリーで受け止められるのです。
 そんな感じの最弱にして無敵のぼっちの冒険譚。連載している「小説家になろう」では、ついに注意をくらってノクターンに追い出されていますが、書籍版ではどこまでいくか(内容的にも刊行ペースでも)楽しみです。
 書籍化にあたって文章にもかなり手が入っていて「無い」とか「出来る」とか、つい変換しちゃうような言葉も「ない」「できる」にして読みやすくしていますが、「吃驚」は書籍でも「吃驚」なんでここはこだわりなんでしょう。それから「馬鹿」と「莫迦」を使いわけているあたりも、新井素子世代の自分にはストライクです。

【ひとりぼっちの異世界攻略】【life.1~チートスキルは売り切れだった】【五示正司】【ぶーた】【オーバーラップ文庫】【最強ぼっちの異世界攻略譚】【レベルを上げて物理で殴れ】【目つきの悪い主人公】【醤油】【狂信者】【異世界行ったら本気出す】【チートスキル殺し】
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「南海奇皇ネオランガ」 オリジナル・サウンドトラック3

2018-02-26 | 怪獣小説・怪獣映画
 東京武蔵野で貧しくもたくましく生きる島原三姉妹に行方不明だった兄が遺したものは、インドネシア沖合のバロウ王国の王位と、島を守る巨大な神ネオランガだった……。

 衛星放送の黎明期、BSチューナーを普及させるためか、WOWOWは無料放送枠に映画やらオリジナルアニメやらをぶち込んできました。そのアニメ枠がアニメコンプレックスで、1時間に3本のアニメを放映するというもので、その筆頭がこの『南海奇皇ネオランガ』と『アンドロイド・アナ MAICO2010』『ああっ女神さまっ~小っちゃいって事は便利だねっ』の3作品。メカに怪獣に美少女と、なにがキラーコンテンツか理解しての投入ですね。
 『南海奇皇ネオランガ』は番宣ポスターやオープニング・エンディング映像やビデオパッケージなどで、島原三姉妹のほぼ全裸にボディペイント姿が有名ですが、本篇ではそんなシーンはちらりともなく、元祖「オープニング詐欺」といえる作品。南の島の怪獣大決戦になるかと思ってたのに……。
 神ネオランガは身長18メートルのロボットとも生物とも精霊とも知れぬ存在で、南の島からとっとと舞台を東京に移し、自衛隊と戦ったり、神国日本の対抗兵器とも言うべき虚神と戦ったりしましたが、なんとなく社会派ドラマ臭が強く、怪獣ものとかロボットものとして視ていると消化不良になる作品でした。でも、とにかくオープニング映像と音楽が良いので、何年かに1度は観たくなります。
 これはそのサントラ盤の3枚目。シリーズ前半の音楽を集めた1枚目、後半の2枚目があるので、3枚目は拾遺集になりがちですが、テーマ曲のテレビサイズはこの3枚目にしか収録されていないのです。
 ちなみに初期オープニング曲「風の眠る島」は、唄う宮村優子の息継ぎの音がやけに大きく、自分はそれが気になってイライラしましたが、その息音にハーハー喜んで聞いていた層もいると聞いて、「わざと?わざとなのか!」と疑うことに。

【南海奇皇ネオランガ~オリジナル・サウンドトラック3】【ポニーキャニオン】【蓜島邦明】【宮村優子】【WOWOW】【アニメコンプレックス】【スタジオぴえろ】【特殊装甲戦闘システム】【戦脚】
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「SFマガジン」 1983年8月号

2018-02-25 | その他SF(スコシフシギとかも)
 人から、この号でPBMが紹介されていると聞いて取り寄せ。この号から「今いちばんホットなSFシーン」として安田均の「SFゲームへの招待」の連載が始まり、その第1回のテーマが「バーサーカーとPBM」でした。
 SFとゲームの親和性というか、楽しむための基礎教養みたいな位置づけで、映画『E.T.』におけるD&Dの役割みたいな話から、フレッド・セイバーヘーゲンの「バーサーカー」シリーズの要素を取り入れたプレイ・バイ・メール「スターウェブ」を紹介する流れになっています。そして、この「スターウェブ」にバーサーカーが登場したのをきっかけに、またセイバーヘーゲンがスターウェブのようなゲームが登場する作品を書いたという顛末。
 これを読むとゲームをプレイしたくなりますよね。SFを読むだけから体験できるようになるわけですから。
 
 翻訳としてマレイ・ラインスターの「さびしがりやの惑星」が掲載されているのもポイントです。
 ラインスターは、20世紀半ばに活躍していた作家でファーストコンタクトとかパラレルワールドとかSFの1ジャンルの代表作を書き上げてきた人ですが、『地の果てから来た怪物』『青い世界の怪物』とか怪物SFを多く書いていたことでも有名。この作品も独特な怪物の存在が作品を印象づけています。

【SFマガジン】【1983年8月号】【早川書房】【司政官】【高飛びレイク】【SFエンサイクロペディア】【湯田伸子】【岬兄悟】
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「乙女ゲーム六周目、オートモードが切れました。2」 空谷玲奈

2018-02-24 | VRMMO・ゲーム世界
「他人の期待を力に変えられるのなら、それもいいでしょう。でもそうでないなら、期待が重荷になるくらいなら、捨ててしまっても良いはずだわ」
 何の価値もない校則など引きちぎれとマリアベル・テンペスト。

 乙女ゲームの悪役令嬢に転生していたマリアベル・テンペストは、ついに乙女ゲームの舞台となるアヴァントール魔法学園へと入学した。
 今度の人生は、なんとか破滅フラグの創造主ともいえる攻略対象と接触しないよう生きようとしたものの、意に反して次々と遭遇。最後の5人目さえ、同じクラスの隣の席だった……。

 ゲーム知識を持ったまま乙女ゲームの世界の悪役令嬢に転生した主人公が、身の破滅を回避しようと獅子奮迅する転生系学園ストーリー。
 貴族制と魔法のある世界に生徒会だのクラブ活動だのがあるのには違和感を感じていたのだけれど、ああ「乙女ゲーム」の世界だったと気がついて納得。でも、名前の挙がった部活が園芸部、演劇部、テニス部……という感じなので、部活にもうちょっと魔法っぽい部活があっても良いと思いました。

【乙女ゲーム六周目、オートモードが切れました。2】【空谷玲奈】【双葉はづき】【アリアンローズ】【乙女ゲーム転生ファンタジー】【肝試し】【クラブ活動】【生徒会】
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「勇者、或いは化け物と呼ばれた少女(下)」 七沢またり

2018-02-23 | ヒロイックファンタジー・ハイファンタジー
「どんなに強くても孤独には勝てないのよ。誰からも相手にされず、誰も相手にせず、それってもう死んでるも同然じゃない」
 死霊使いの魔術師エーデルの言葉。

 1人で戦い続けていた勇者にもいつの間にか仲間ができていた。
 勇者の徒党に加わるのは、松明鼠の群(死体)、凶戦士、学者、死霊術師、邪妖精(死体)と、どう見ても邪教徒の尖兵だが、その頃、この街を支配し、大陸各国にも大きな影響力を持つ星教会の内部では、500年前の勇者が残した予言を巡って内部抗争が起きようとしていた……。

 性根が腐っているやつはとことん腐っていて救いようがないという話。
 禍福はあざなえる縄のごとしという言葉を体現するような、緩急つけて二転三転するストーリーで、最後は敵も味方も、行きずりもごく親しい人たちも、それぞれ因縁ある人々が集まっての大一番。上手くて面白いエンターテイメント。もうちょっと幻想譚的な方向にぶれるかと思いきや、王道路線でまっしぐらなのが気持ちいいです。
 文句があるとすれば、少し分厚くて持ちにくいので、上下巻ではなく3巻本にはならなかったのかなあということくらい。
 購入した下巻には封入のショートストーリーがついていて、こちらは前作『死神を食べた少女』とリンクする形の前日譚。

【勇者、或いは化け物と呼ばれた少女(下)】【七沢またり】【おぐち】【エンターブレイン】【死体】【白いカラス】【ドラゴン】
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「勇者、或いは化け物と呼ばれた少女(上)」 七沢またり

2018-02-22 | ヒロイックファンタジー・ハイファンタジー
「人間にとって、一番大事なのは誇り。飢えようが人を殺そうが、それを失わなければ立派な人間よ」
 それを無くしたらただの哀れな獣、外道に落ちて魔物となると勇者。

 魔王との戦いの際、魔物と戦い続けた勇者は仲間から化け物と呼ばれ、見捨てられ、それでも戦い続けた。
 それから500年。
 3人の勇者と魔王の戦いは伝説となり、地上から魔物は消え、ただ1つの迷宮に魔物が巣くっているだけになっている。そんな迷宮のあるアートの街に1人の少女が姿を現した。
 記憶をなくして名前も分からない少女は、自分はただ勇者であると名乗った……。

 魔物を殺すことだけが存在意義だという少女が、ひたすら魔物を殺して殺して殺し回るだけの話で、一見、普通の迷宮探索ファンタジーのフォーマットになっているので、エンタープレインから刊行されている3作品の内ではいちばん取っつきやすい気がします。
 幻想と狂気、信頼と裏切り、認められることのない戦い。迷宮の街に跋扈する戦士や傭兵孤児、教会の衛士や異端審問官、暗く重い世界に不安定な主人公。のほほんとして今いち頼りにならない、さもなくば暴走して制御できない戦士、死体を操る魔法使いに性根のねじ曲がった学者と、誰1人として単独ではハッピーエンドなんか絶対無理という登場人物が、4人そろうとなんとなく、このメンツならなんとかなるかもしれないと思えてくるところが不思議です。

【勇者、或いは化け物と呼ばれた少女(上)】【七沢またり】【おぐち】【エンターブレイン】【死して屍拾うものなし】【セイコウは失敗の元】【ギルド】
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「お前(ら)ホントに異世界好きだよな」 エドワード・スミス

2018-02-21 | 異世界転移・召喚
「ハーレムだよ……これがハーレムなんだよ、匡ちゃん! 美少女たちが主人公を巡って仲良く喧嘩して、たまになんかいい感じになったりしながらも結局誰も主人公とくっつかない、永遠に続くなんちゃって修羅場、それがハーレム状態!」

 成り行きから神々の代行者として、召喚や事故で異世界転移した者たちを回収することになった、功刀匡一郎とその幼馴染みの浅木亜希奈。なぜか転移した者はもとの世界への帰還を拒んで居座ろうとするのだが、神々が直接介入すると世界そのものが壊れかねないのだ。
 渋々代行を引き受けた匡一郎だが、異世界はあまりに都合良く、言葉は簡単に通じるし、エルフは普通に友好的なエルフだし、お約束まんまの世界が2人の前に姿を現す……。

 あちこちの世界を回って、居座り転移者を回収する話。
 異世界転生もののお約束パターンを笑い飛ばす連作短編みたいな形式の1冊。

【お前(ら)ホントに異世界好きだよな】【彼の幼馴染は自称メインヒロイン】【エドワード・スミス】【ERIMO】【電撃文庫】【ドタバタ・ファンタジー】【聖地巡礼】【スペアリブ】【神対応】
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「デスマーチからはじまる異世界狂想曲EX」 愛七ひろ

2018-02-20 | VRMMO・ゲーム世界
 アニメ化に合わせたファンブックとも言うべき番外で、オールカラーのメインキャラ紹介が28ページほど、ゲストイラストが4枚、書店特典などのショートストーリーをまとめたものが116ページ。コンソメ作ろうとする話とか、魔剣を製造する話とか、けっこうあるね。
 それから書き下ろし短編で、リザやポチ・タマが奴隷時代の仲間と再会する「リザの古馴染み」と、OLアリサちゃんが死んで、転生して、内政チートでがんばる「アリサ王女の異世界奮闘記」の2本。
 奮闘記は結末が分かっていると手放しでは愉しめないよね。

【デスマーチからはじまる異世界狂想曲EX】【愛七ひろ】【shri】【カドカワBOOKS】【ほのぼの異世界観光記】
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「SFイズム 新編集長にバトンタッチ8号」 シャピオ

2018-02-19 | その他SF(スコシフシギとかも)
「私の書くものに目的があるとしたら、それは、人々のイマジネーションを活性化させる、ということだ」
 SFはエンターテイメントでなければならないと、ジョン・ブラナー。

 いろいろトンがった文学青年が作ったSF評論誌みたいな色が薄くなり、大学生のサークルでの温い会話みたいな記事が増えてきましたが、それでもジョン・ブラナーや川北紘一にインタビューしたり、野田昌宏・伊藤典夫・清水義範にがスターウォーズについて語り倒す座談会とか、SF文庫列伝「ソノラマ文庫」があったりと、メインの記事がしっかりしてますし、今読んでも面白いんです。梶尾真治や神林長平がコラムを書いているというのも、スゴい時代です。

【SFイズム 新編集長にバトンタッチ8号】【シャピオ】【みき書房】【とり・みき】【たがみよしひさ】【さえぐさじゅん】【鹿野司】【ゆうきまさみ】【日本アニメーション史とSF界】【富野アニメは不条理を超えて】【SF翻訳知ったかぶり】【愛國戦隊大日本】【香川大学SF研究会】【西崎まりの】【ゼネラル・プロトカルチャー/スタージョンの法則】【岡田斗司夫・武田康廣】
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「アニメ・パロディ・コミックス」 月刊OUT臨時増刊号

2018-02-18 | その他SF(スコシフシギとかも)
「基本的にホモネタパロディからの流れであったアニパロは女性の手によるものが主流だったのだが、ロリコンの血が入ることによってまた少しずつ変わった動きを見せ始めている」」
 米沢嘉博「戦後パロディコミック史」より。

 「月刊OUT」にしばしば掲載されていたアニメパロディが好評であったため、旧作の再録に新作を加えて臨時増刊号として刊行されたもの。これが好調で号を重ね、やがて「アニパロコミックス」として独立することになる。
 アニパロといっても、ただ、アニメのキャラだけを使ってまったく別の話をやる「勝手にスターシステム」「新春スター隠し芸大会」というようなものが多く、そういうのは今読むとたいして面白くないのだけれど、原作のシーンとシーンの間にもう1シーンを追加することでまったく別の印象を生み出した(感動のシーンが爆笑になった)番武の「カリオストロの城」とか、原作の展開が途中から全く別の物になる樋口紀美子の「カリオストロの城」とかまたまた番武の「WBの招かざる客」、ゆうきまさみのアニパロ全再録とか好きな話が多いので捨てられず。

 ちなみにここにも収録されている岩崎摂「My Home ギジェ」はデフォルメされた「伝説巨神イデオン」のキャラが活躍するホームドラマで、それこそ「勝手にスターシステム」によるものなのだけれど、これが今隆盛となっている「4コママンガの連続でストーリーマンガにする」形式の元祖と言われてます。これ以前はないと思うけれど、もしあれば教えて下さい。

【アニメ・パロディ・コミックス】【月刊OUT 1982年7月号臨時増刊号】【浪花愛】【岩崎摂】【ゆうきまさみ】【やぎさわ梨穂】【樋口紀美子】【番武】【巣田祐里子】【榎野彦】【留止】
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「望まぬ不死の冒険者[2]」 丘野優

2018-02-17 | ヒロイックファンタジー・ハイファンタジー
「かのうせいがあるなら、あがけ」
 どんな困難でも、クリアする方法は必ずあるはずだからとレント。

 ドラゴンに食われてスケルトンになり、そこからさらにレベルアップしてグールから屍鬼へと至った冒険者レントは、別人のふりをしてギルドに再登録。昇級テストもクリアして、順調に銅級にまで到達した。
 けれど、いくら姿形や声が変わっていても、人柄やら仕草でなんとなく勘づく者はいる。
 試験を終えたレントを、厳しい表情の受付嬢シェイラが呼び止めた……。

 どーんと覚悟を決めたシェイらが表紙イラストの真ん中に立ちはだかっています。
 今回は本文イラストがなんとなく児童文学か絵本の挿絵のようになっていて和んでしまいました。手抜きっぽいという人がいそうですが、自分はこういうユーモア溢れる雰囲気の絵は好きです。話に合っているじゃないですか。

【望まぬ不死の冒険者[2]】【丘野優】【じゃいあん】【オーバーラップ】【人外転生ファンタジー】【昇級試験】【スライム】【クラーケン】【タラスク】【竜血花】【冒険者行方不明事件】【孤児院】【行商人】【モンスターテイマー】
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「トレジャー・ハンター八頭大 ファイルIII」 菊地秀行

2018-02-16 | トレジャーハンター・宝探し
「約束だ。そうそう、おれは、空の上からおれたちを見ているいちばんえらい人と約束したんだ。強いものは張り倒せ。弱いものは助けてやるってな」

 ソノラマ文庫版『怪猫伝』と『魔界航路』を改訂した合本にして、書き下ろしを加えたノベルス版3冊目。
 『怪猫伝』は老婆に呪われているという大学生に付き合って彼の故郷のある九州に旅行してみれば、出てくるのは人を狂わせる老婆の怨霊に神出鬼没の化け猫。警官隊からも死屍累々というバイオレンス・ホラー(旧家の遺産争い付き)で、そこらの悪霊ならなんとでもなるが、相手が宇宙人の怨霊なら地球の祈祷や武器ではなんともならないと苦戦する妖怪譚。
 『魔界航路』は太平洋のまっただ中をゴムボートで漂流していた大とゆきが全長300クビト、巾50クビト、高さ30クビトの木造船、つまりノアの方舟に漂着し、船内に生息している野獣や巨人の襲撃をかいくぐって脱出しようとする漂流譚。そして、この話から登場するのが、女戦士リマ。
 長い黒髪、輝く黒瞳、すらりとのびた鼻梁、ちょっぴり厚めの唇、アラブ系らしい色気たっぷりの美貌、そして重量感たっぷりだけれど、垂れ下がらない張りのある乳房と、ヒロインゆきよりしっかり描写され、活躍し、ゆきを言いようにあしらいます。
 いろんな意味で、情熱的な肉食系美女の登場です。

【トレジャー・ハンター八頭大 ファイルIII】【エイリアン怪猫伝】【エイリアン魔界航路】【エイリアン旋風譚3~食いしん坊】【菊地秀行】【ソノラマノベルス】【恐怖狩り】【防弾塗料】【超能力ペンシル】【人魚】【原人】【九尾の狐】【鴆】
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「SFイズム 遅れても元気な16号」 シャピオ

2018-02-15 | その他SF(スコシフシギとかも)
 特集は「活字SFを浸蝕する少女と美女たち」。パソコン通信ニフティサーブの「SFファンタジー・フォーラム」で、ソノラマ文庫やコバルト文庫などのようにマンガやアニメ的なイラストが表紙になった書籍の総称として「ライトノベル」が考え出されるより5年前ほど前ですが、キャラクターのビジュアルに脚光があたるようになり、男の手に負えない女たちって魅力的だよね、やさしい方が好きかしら、外宇宙人と恋をした……とにぎやかな特集です。川原由美子によるエイリアン・シリーズ「ゆき&リマ」のイラストが掲載されたのもこの号。
 とにかくSF美女ならつぎ込んでも数百円で、メシを奢らされたりホテルに行ったり金を使わないぞ!みたいな話だったのですが、特集最後の記事の結論が、SF美女を知ろうとコバルト文庫に手を出してしまったが氷室冴子は面白かった、氷室冴子がSFかどうかなんて関係ない。

「はっきり言って、買ってきた本の中では氷室冴子『多恵子ガール』の多恵子が一番かわいかったしい。普通の女の子が普通にかわいいというのが、一番感動的なことなのであると思うんだもん」

 身もふたもありませんね。
 そして今回もSFイベントレポートがたっぷりですが、長野で開催された「ローカル・リフレッシュ・コンベンション」のレポートを書いているのが田中芳樹というのに今となっては大笑い。よく締め切りまでに書けましたねと。

 それから「あかるいSF仲間」はまだ続いていて、今号は「おかあさんといっしょ」。執筆者名が早見裕から早見裕司になっているのに注目で、そこで「斉藤由貴の『スケバン刑事』に第17回星雲賞メディア部門を受賞させてみませんか。私は本気だ」の宣言があります。さすが『メイド刑事』の生みの親。この頃からぶれてません。

A君「あの……さっきから気になっているんですが、今回とてつもなく性差別的な内容なのではありませんか?」
Z先輩「なーに、SFファンの多くは、性差別的なんだ。というより、現実の中では異常に引っ込み思案なのさ」
A君「作者にもフォローできない、過激な意見ですね」


【SFイズム 遅れても元気な16号】【シャピオ】【みき書房】【とり・みき】【たがみよしひさ】【米田仁士】【めるへんめーかー】【ひろぽっぽ】【逆井鋭二】【川原由美子】【カエアンのセーラー服を脱がさないで】【ハイパー・リップス】【理想の宇宙はかわいい女の子パワーで成り立っているのだった】
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「SFイズム 12号売ります」 シャピオ

2018-02-14 | その他SF(スコシフシギとかも)
 今回はSFビデオ症候群を特集として、ビデオになった日本未発売の作品やらケチャップムービーやらの紹介をしつつ、1984ゴジラのレポートとか。
 この特集の一環として早見裕による「SFビデオ新ドローム 〈あかるいSF仲間〉みんなともだち」が掲載。NHK教育(Eテレ)ののりでSF研の“A君”と“先輩”がビデオテープの貸し借りを巡って会話を続けるだけの4ページなのに、すごく面白くて笑えたんですよ。ビデオテープは高いからバイトしないといけないし、コマーシャルを抜かなきゃいけないからサークル活動をする暇が無いというSF研やアニメ研の危機を語ったり、裏ビデオの危険性について説いたり、録画するだけして見る暇が無かったり。

先輩「たまに観返す時も、ピクチャーサーチでとばしながら、好きなシーンだけパラパラ観てしまう」
A君「まるで読書法みたいですね。つんどく、とばし読み。斜め読みは?」
先輩「三倍速やサーチで画面を流して、観た気になるのがそうだね。もっとひどくなると、作品をバラバラにしてしまう」
A君「ああ、ケースを分解して……」
先輩「それは税関逃れの話」

 それから、エゾコン2など各地のSF大会やイベントのレポート等もたっぷりで、「噂の真相」っぽさは消えてます。なんというか、SF大会の宴会でテーマごとにみんな好き勝手にしゃべっているような雰囲気の紙面です。

「私は、炎の少女チャーリーです」
「ちなみにこの人は、炎の少年チャーリー・ブラウンです」
「ついでにこの人は、炎の中年チャーリー湯谷です」
 それがどーしたんだよ

 この頃がいちばん好きかな。ゆうきまさみがいろいろカットを描いているのもこの時期です。

【SFイズム 12号売ります】【シャピオ】【みき書房】【とり・みき】【たがみよしひさ】【SFビデオ新ドローム】【梶尾真治の部屋】【新井素子七変化】【仔猫ちゃんのいる店】【西崎まりの】【ゼネラル・プロトカルチャー】【早撃ちケンの大冒険】【鹿野司】【ゆうきまさみ】
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