我が家の猫達がお世話になっている動物病院の院長は、
ベテランの猫飼いさんでもあるんです。
おはようございます。
以前、3匹の子猫を保護した時も、
真っ先に、その動物病院へ向かった。
すると、院長はこう言った。
「おかっぱさん、丁度うちにも子猫が居るんだけど、要る?」と。
普通、この状況で、追加は要らんやろ。
ワクチン接種も、その病院にお世話になっている。
うんこを連れて行くと、必ず、院長は言う。
「いいなぁ、いいよね~、デブ!デブ!デブ猫、大好き!」と。
その発言に、隣にいる勝気な看護師さんに、
肥満を褒めてはダメと、もれなく叱られる院長を見て、
私は、毎度すみませんと心の中で手を合わせている。
もちろん、今は極楽にいる、うめさんも、最期までお世話になった。
どんどん弱っていく老猫を前に、我を忘れて、
「院長、あのね、金ならどんだけでも出すから」と
半泣きでセレブ発言をした、生粋の貧乏人の私に、
院長は笑いながら言った。
「おかっぱさん、うめさんの目、見てごらん。辛そうじゃないでしょ?
本当につらい時はね、目を見れば分かるんだよ。」
その時の院長が、5割増しの男前に見えて、
寸でのところで惚れるとこだった。
危なかった。
おたまも、子供の頃は、よく通ったものだ。
あまり自己主張をしない子猫だったからか、
元気過多なあやの次だったからか、
やんちゃ盛りにしては、大人し過ぎないか心配で、
よく、病院へ連れていったものだ。
すると院長は、大した検査もせず、見るなり言った。
「あのね、おかっぱさん。この子は、こういう子!」と。
確かに、この子は、こういう子だった。
院長は続ける。
「おかっぱさん、今見た?
この子、僕の鼻を舐めてくれたんだよ、ねぇ見た?フフフ。
この子は、人好きな子かな?
猫さんって、大きく分けて、
猫が好きな子と、人の方が好きな子、どっちも好きな子、
独りでいるのが好きな子って居ると思うんだけど、
おたまちゃんは?
お姉ちゃん猫達と、上手くやれてる?」と。
おい、おたま!
どうして、お前の大事なおもちゃが、
毎度毎度、キクのお部屋にあるんだ?
うんこ「ちょいなー」
おたま「うんこ姉ちゃんダメ。オラが、きく姉ちゃんに貸してやってんだぞ」
そうか。
隙間から、おもちゃを入れてんだな。
きくさん、おたまが貸してくれるってさ。
きく「唾くさっ!くっさー!」
言ってやるなよ~。
おたまは、きくさんの事も好きなんだってさ。
おたま「だからさ、きく姉ちゃ~、お部屋に入れて~」
きく「いやだ」
言ってやるなよ~。
きくも、まんざらでもないくせにさ。
きくを隔離してから、半年以上経っただろうか。
猫が大嫌いで怒ってばかりだったきくも、
格子越しの猫達と、何やら、お話、しているようだ。