書評「西洋の自死:ヨーロッパの奇妙な死」 なぜ日本でも?
この本は翻訳本で読んだ。だいたい英語の書籍は翻訳本よりは原書で買った方が安いし、翻訳には誤訳も多いので原則として原書で読むことにしている。ところが、翻訳本は amazon の中古だと原書で買うよりかなり安いのだ。なので、恐縮ながら今回は翻訳書をもとにした書評である。
さ . . . 本文を読む
知的障害者ではなく、伝達困難者? 言葉の泉が噴き出した!
言うまでもなく、知性は人間以外にも見られる。イルカや象やチンパンジーやミツバチにも、知性は認められ、同種族の個体間コミュニケーションが存在する。彼らは自分達の知的活動において何らかの信号を使っていると考えられる。人間の場合、その知性は言語に大きく依存している。言語によらない部分もあるかもしれ . . . 本文を読む
書評「2034 米中戦争」 サイバー攻撃で中国が圧倒的優位?
先月購入した小説だが、少しずつ読み進めて、昨日やっと読了した。
非常にリアリティのある近未来戦争小説である。アメリカの amazon.com でのレビューでは賛否両論かまびすしいが、星4つのレベルを維持している。日本語訳は本年11月11日に発売の予定らしい。
2人の筆者による . . . 本文を読む
2020-03-15
書評 「超限戦」:“軍事的戦争” はもはや “主戦場” ではない!
中国共産党が国内、世界に向けて発信するメディアとして、今やインターネットを使った 「人民網 People's Daily Online」 が非常に大きな影響力を持っている。
要するに、一党独裁政権の中国の “プロパガンダ砲撃部隊 . . . 本文を読む
2019-08-08
書評: 「三体」 “現代中国最大の衝撃作” !? 星2つ ★★☆☆☆ 2020.10. 2. 追記あり
注意1: ネタバレ満載!
注意2: 以下の画像には同小説の映画化作品の画像を含む
「現代SFの歴史を大きく塗り変えた一冊!」「現代中国最大の衝撃作、ついに日本上陸」 という触れ込みで、新聞でも週刊誌でも高評価の書 . . . 本文を読む
書評:フォーサイス最後の小説 “THE FOX” 作家の肉声が伝わってくる ★★★★☆ 星4つ
この作品は日本ではまだ邦訳が出ていないが、早ければ今年中に出るであろう。
最初に作家本人による簡単な作品紹介をご紹介したい。
https://youtu.be/mc1GdMGzmJM
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書評:中国人作家の 「セレモニー」:オーウェル的世界での “感染症パニック” を描く
「共産党建党記念祝賀行事と北京万博が重なる空前の式典年に勃発した感染症パニック・・・、その背後で密かにうごめき始めた極秘の暗殺計画・・・SARS事件、ウイグル問題、ファーウェイ疑惑など現代中国をめぐる事態を彷彿させる、インターネット時代の 「一九八四年」。」本の帯より。
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マイクロバイオーム革命(2) 書評 Plant Paradox 「食のパラドックス」
この本は “食生活の提言書” と言える。同様の本は多くの人々によって毎年たくさん出版されているが、この本の著者の経歴は中でも特に際立っている。
著者略歴(「BOOK著者紹介情報」より)ガンドリー,スティーブン・R.M.D.医学博士。ヒト微生物叢と腸との関わりの世界的権 . . . 本文を読む
マイクロバイオーム革命(1) 書評 「あなたの体は9割が細菌」
「ヒトゲノム計画」 は1990年に始まり、2003年に完了した。コンピュータによる解読作業の過程で、ヒトの遺伝子数がはたしてどのくらいであるかについては、さまざまな予想が立てられた。いくら何でも実験用のマウスの23,000 よりは多いだろう と思われた。さらに、どう考えたって小麦の26,000 よりは多 . . . 本文を読む
ウォーナー伝説 (4) “歴史偽造”の現場: ウォーナー博士の法要の報告
法要前の記事に、法要観察記事を追記した。
http://www.kamakura-doujin.com/
ウォーナー恩人説が歴史学的にくつがえされてもなお事実であるかのように毎年故人のありもしない “遺徳” を偲ぶ “空疎な法要” . . . 本文を読む
ウォーナー伝説 (1) 目の前にある “歴史偽造”
日本の古都が空襲を免れたのは、日本の伝統的文化に造詣の深かったウォーナー博士の進言によるものという “ウォーナー恩人説” が、歴史学者吉田守男教授の論文によって、完膚なきまでに否定されてからすでに25年近くになる。その後吉田氏が以下の本を出版したのもどこ吹く風、“ウォ . . . 本文を読む
ウォーナー伝説 (2)
「ウォーナーの謎のリスト」 というヘタレ映画
つい先日地元鎌倉を歩いていると、以下のようなポスターを見つけた。
「ウォーナーの謎のリスト」 というドキュメンタリー映画の上映会の案内ポスターなのだが、当の映画監督の講演つきで500円だそうだ。金高謙二という監督は、故新藤兼人監督の助監督をしていた人物だそうだ。 . . . 本文を読む
ウォーナー伝説 (3) 心地よいプロパガンダ
大戦末期に京都、奈良、鎌倉が空襲されなかったのは日本びいきのウォーナー博士が日本の文化財を守るためにルーズベルト大統領に進言してくれたおかげだという “ウォーナー恩人説” が、マッカーサーの言う “12歳の子供” 向けの作り話 であって、事実であることはあり得ない . . . 本文を読む
“暗号” 通貨 が正しい
昨今、話題になっている “暗号通貨” と “仮想通貨” だが、“暗号通貨” と呼ぶのがが正しい。
英語ではふつう 'cryptocurrency' “クリプトカレンシー” であり、“暗号通貨&rdquo . . . 本文を読む
「サピエンス全史」 ユバル・ハラリ: 10年に1度の世界的ベストセラー か?
ここでは、この本の “内容” についてはあえてほとんど触れない。
以下はこの本を薦めてくれた友人への礼のメールの転載である。メールを . . . 本文を読む