ねぶた(ねぷたとも)とは、日本全域、とりわけ東北地方で行われている夏祭りのことである。
仙台七夕まつり・秋田竿燈まつりと共に「東北三大祭り」として、またその筆頭として有名。
概要
8月初旬に行われる、紙細工による大型の灯篭を山車として流すことで有名なお祭り。
有名な「青森ねぶた祭」を始め、茨城県つくば市や東京都渋谷区、福岡県北九州市などでもねぶた祭がおこなわれている。
2007年、アメリカ・ロサンゼルスのリトルトーキョーにて(単発の)ねぶた祭がおこなわれたこともある。
その起源は判然とせず、「お盆」にまつわる除災行事であり、土着の祭りから派生したのではないか、ということしか判明していない。
また「ねぶた」の名称の起源も諸説あり、「眠たし」のほか「ねむの木」「七夕」「荷札」「練歩く(ねぶる)」などのほか、征夷大将軍・坂上田村麻呂が蝦夷征討の際に敵を油断させるため大燈籠を利用した祭りを行った事が青森ねぶたの起源に挙げられている。
他に「根の国(つまりあの世)に送られた死者が、お盆にこちらに戻るのを防ぐため、ねぶた(根蓋)によって根の国と現世の間に蓋をする」という儀式であるという俗説がある。
青森県のねぶた祭について
ここでは青森市で行われている「青森ねぶた祭」について紹介する。
なお青森市、五所川原では「ねぶた」と呼ばれ、弘前、その他の地域では「ねぷた」と呼ばれている。
大湊など下北では、「ネブタ」とカタカナで表記される。
青森市のねぶたは、地元以外の方でも、衣装を購入or借りれば誰でも「ハネト(跳人)」として参加可能。
開催期間:毎年8月2日~7日(8月1日は前夜祭、8月7日は受賞団体のみ海上運行、花火大会)
運行時間:8月2日~6日は19:10~20:40、8月7日のみ13:00~15:00
運行団体:原則22団体(近年は変動なし、ただし2003年にいったん21団体になる)+大太鼓2台
2009年度参加団体一覧(順不同)
※年によって変動する場合もあります、ご確認ください
青森パナソニックねぶた会・青森市役所ねぶた実行委員会・サンロード青森・青森菱友会・アサヒビール・
日立連合ねぶた委員会 2009年度ねぶた大賞!・青森自衛隊ねぶた協賛会・消防第二分団・日本通運ねぶた実行委員会
NTTグループねぶた・ヤマト運輸ねぶた実行委員会・青森県板金工業組合・青森山田学園・(社)青森県青年会議所
東北電力ねぶた愛好会・県庁ねぶた実行委員会・私たちのねぶた自主制作実行委員会・ねぶた愛好会
マルハニチロ侫武多会・に組(東芝)・JRねぶた実行委員会・あおもり市民ねぶた実行委員会・青森市PTA連合会
運行に参加するには
青森ねぶた祭は、地元の人でなくても次に挙げる祭りの正装を借りて身につければ「ハネト(跳人)」として参加することが可能。
さあこれで出来上がり! 後は団体の行列に参加するだけです。準備運動を忘れずに!
ただし一部団体は部外者の参加はできないので要注意。
運行を「観たい」方
有料の桟敷席(2500円、パンフレット付)があります。ただ、桟敷席を購入しなくてもねぶたは見られます。
カラス族問題
ねぶた祭りによくいた暴力的な集団のこと。かつては「からすハネト」と言われていたが、後年カラス族と呼ばれるようになった。
黒装束や特攻服などのいわゆるヤンキースタイルで参加していたためその名がある。
2000年ごろになるとカラス族は1万人ほどの規模になり、あぶれた集団が観客や警官を暴行するなどの事件を起こすようになる。
そこで開催側は「ねぶた祭の一斉スタート・一斉終了」や「迷惑行為等防止条例の施行」等の作戦を実施、これにより数を減らし、治安は回復された。ただし威勢のいい1万人が消えうせたのもまた事実であり、以前の活気を懐かしむ人間もごく少数ながらいるという。
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