調教(ちょうきょう)とは、教え調えること。調節と教育など。特に以下の意味などで使われる。
概要
一般的に調教と言えば猛獣や馬、犬など動物の訓練を指すことが多い。中国語由来の日本語で有り、中国語でも調教は「調教」または「调教」と書く。
転じて、日本ではSMプレイにおいて、S側がM側を従わせる、あるいは従うようにさせることも調教と呼ぶ。これは動物の「調教」の意味をそのまま人間に当てはめたもの。
また、インターネット界隈ではVOCALOIDあるいはそれに類する音声合成システムにより生成された機械的な音声を、流暢な状態に編集・加工するための操作を指すことがある。
調教(VOCALOID)
ニコニコ動画においては、「調教」とはVOCALOIDあるいはそれに類する歌声合成システムによって生成された音声に、了解性(歌詞が聞き取りできること)・自然性(できるだけ人間の声に近いこと)のどちらか一方、或いは両方が備わることを目的とした編集・加工の操作を指すことが多い。了解性や自然性を備えていると評価を得たVOCALOIDの音声は「神調教」と呼称されることがある。また、これらの作業をするユーザーのことを「調教師」と呼称することもあるが、普及しているとは言い難い。
これらの呼称が生じた背景には、VOCALOIDからは実際にユーザー達の期待するような歌声が出力されないというジレンマがあったものと推測される。
一方で、一般的に調教という言葉は動物に対して用いる言葉であり、人間に対して用いる場合は侮蔑の意味を伴う。そのため、この呼称を人間性の付与されたキャラクターに対して用いることに嫌悪感を持つ者も少なからずいる。よって使用には状況への配慮が必要である。
「調教」(VOCALOID)を言い換え可能な呼称としては、DTM用語にならった「打ち込み」(初音ミク等の発売元であるクリプトン・フューチャー・メディア株式会社の公式サイトに記載が見られる)や作業内容の実態に即して「編集」、音声学の用語である「調音」などが考えられるが、実際には「調声」という造語(同字の仏教用語「調声」(チョウショウ)の存在はあまり知られていない)が比較的よく用いられた。海外では「Tuning」がよく用いられる。ゲーム『初音ミク -Project DIVA-』では、シンセサイザープログラマー・オペレーターのことを指す用語として、かつて日本国内で使われていた役職名「マニピュレーター」が採用された。この他、斜め上Pが「督唱」という造語を提唱していた。