糸(絲)とは、繊維をよって作る細長いものである。
また以下のことを表す。
- 糸(シ) - 数字の0.0001(10-4)を表す漢数字
- 糸(中島みゆき) - 中島みゆきの楽曲。1992年10月7日に発売されたオリジナルCDアルバム『EAST ASIA』に収録されている。その後、1998年1月期に放送されたTBS系ドラマ『聖者の行進』の主題歌として使われ、『命の別名』とともに両A面のCDシングルとして1998年2月4日に発売された。中孝介や福山雅治、研ナオコ、柴咲コウ、平原綾香、アフィリア・サーガなど様々なアーティストによってカバーされている。
- 糸(映画)-上記の楽曲を題材とした映画。菅田将暉、小松菜奈主演。
- 糸 - 八音の一つで、弦楽器を指す
- 糸博(1933年 - ) - 日本の声優
- 小川糸(1973年 - ) - 日本の小説家
漢字として
糸(シ)の旧字は絲である。しかし、もともと糸(ベキ)という漢字が別にあり、絲はそれを二つ並べた字である。その後、絲を略して糸と書くようになった。ここではそれぞれについて解説する。
〔説文解字(小徐本)〕の糸(ベキ)の字の注に、「一蠶(蚕)の吐く所を忽と爲し、十忽を絲と爲す。糸は五忽なり」とある。
糸
糸
- Unicode
- U+7CF8
- JIS X 0213
- 1-27-69
- 部首
- 糸部
- 画数
- 6画
- 意味
- 細い「いと」、かすかな、わずかな、少量のという意味がある。〔説文解字・巻十三〕に「細き絲なり。束絲の形に象る」とある。
- 字形
- 細かい糸を束ねた物の象形。金文では幺や玄と似た形である。
- 音訓
- 音読みはベキ(漢音)、訓読みは、いと、かすか。〔説文〕に「讀みて覛の若くす」とある。
- 規格・区分
- (絲の新字体である)糸は、常用漢字であり、小学校1年で習う教育漢字である。JIS X 0213第一水準。糸(ベキ)の読みは常用漢字表外である。1946年に当用漢字に採用され、1981年に常用漢字になった。
- 部首
- 糸は、部首糸部を作る。糸に関する字が属する。主に偏に置かれ、その場合はいとへんと呼ばれる。
- 声符
- 糸を声符とする漢字に、繠がある。
異体字
互換文字
絲
- 意味
- いと、生糸、絹、絹織物、細かいもの、細長いもの、わずかな、いと状のもの、紡ぐ、という意味がある。
- 〔説文解字・巻十三〕には「蠶の吐く所なり」とある。
- 字形
- 糸+糸の会意字で、糸(ベキ)を撚ったものという意味である。
- 音訓
- 音読みはシ(漢音)、訓読みは、いと、きいと。
- 規格・区分
- 常用漢字ではないが、糸の参考字体として常用漢字表に載っている。JIS X 0213第二水準。
- 部首
- 絲は〔説文解字〕では部首である。ほかに轡、𢇅が属する。
- 語彙
- 糸雨・糸瓜・糸管・糸言・糸毫・糸状・糸竹・糸目