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“貶”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けな54.3%
おと19.2%
へん10.6%
おとし4.0%
そし3.3%
オト2.6%
くさ2.0%
1.3%
いやし0.7%
おとしめ0.7%
そしり0.7%
ケナ0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お父さんは水盃をした昔の癖の抜け切らない日本人は一寸ちょっとのことにも見送りか出迎えが大袈裟で困ると言って平常ふだんこそけなしているが
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
然るに日本語では勉強家といふのに何のおとしめる意味もないやうに、義憤は當然の事であつて、少しも嘲る意味を帶びてはゐない。
当流比較言語学 (旧字旧仮名) / 森鴎外森林太郎(著)
丁謂は恐しいような、又然程さほどでも無いような人であるが、とにかく異色ある人だったに違い無く、宋史の伝は之をへんするに過ぎている嫌がある。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
すべてごりっぱなものであって、だれもおとしめる言葉を知らなかった。桐壺の更衣は身分と御愛寵とに比例の取れぬところがあった。
源氏物語:01 桐壺 (新字新仮名) / 紫式部(著)
おんなが容貌をそしられるほど辛いものはないという、お石はまだ幼なかったけれど、みなしごでもありよく気のまわる性質だったから
日本婦道記:墨丸 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
現に、時に誇る藤原びとでも、まだ昔風の夢にナヅんで居た南家の横佩右大臣は、さきをとゝし、太宰員外帥ヰングワイノソツオトされて、都を離れた。さうして今は、難波で謹愼してゐるではないか。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
「さうだことつたつておめえ、以前めえかたから他人ひとのことつたこともねえくせに」そばから服裝みなりばあさんがくさしていつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「一升の雨を三升にして流す」、翁の説明は常に此の禅僧式なので、血の運りの悪い識者は、先づなして仕舞つて聴かうとしない。
大野人 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
もともとやつこといふ名からして、大昔からいやしめられ、罵しられた卑稱で、あやつ、こやつ、やつ、やつこ、いへの子、ツ子だといふことだ。
凡愚姐御考 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
随って世間でおとしめすほど味の劣った鮎ではなかったのである。あの頃、あの姿であったのであるから九月に入ったこの頃でも、盛んに釣れていることと想像する。
秋の鮎 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
お上のお留守中ではあり、堪忍のなる限りはしてきたのだが、これ以上の忍耐は卑怯ひきょうそしりをまぬかれない。この白髪首をけて武道の面目を立てるつもりじゃ
三十二刻 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
此では、芝居を知る人たちが、親をケナして、子を揚げるやうになるにきまつてゐる。その考へのなさを、私は歎いたのである。おやぢと見比べてくれと言つてゐると同じことになるからである。
菊五郎の科学性 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)