ちょうど5年前、車のヘッドライトのハロゲンバルブをLEDバルブに交換でヘッドライトをハロゲンバルブからLEDバルブに交換しました。その時は、ハロゲンより明るく、色も白くなったことに感動したのを覚えています。それをきっかけに車の電球をすべてLEDに替えようと意気込んだほどでした。
しかし、ヘッドライトをLEDに交換後しばらくしてから、中央が少し暗いことや、ハイビームで手前が暗いことが気になり始めました。特に中央が暗いと、直進する先の黒のアスファルト路面が「闇」のように錯覚してしまいます。LEDライトは「○万時間使える」と宣伝されていますが、実家の車は乗ることが少ないだけでなく特に夜間走行が少ないため、5年間で点灯したのは12時間にも満たないかもしれません。それを考えると交換するのが少し勿体ない気もします。
同時に注文したいくつかの商品と混載便で到着しました。ヘッドライト自体はプチプチで梱包されただけでした。前回は筏型のエアクッションが使われていましたがLEDバルブは壊れにくいと判断されたのか養生が簡略化されています。
プチプチの中には透明ビニールで包まれた箱が入っていました。箱には「OUSHI」と記載されており、上部が少し潰れていました。素材は薄めのボール紙で、高級感はありません。
箱の側面には仕様が記載されており、「DC11-18V」とあります。このLEDバルブが12V車で利用できることが確認できます。24V車では使えません。
箱の中身は、H4バルブ2本、布手袋2枚、小さな取扱説明書が入っていました。
購入したのはH4タイプのLEDバルブです。バルブ本体はアルミ素材のようです。
先端は太めになっています。
取扱説明書はすべて英語で書かれており、交換手順の図解が載っていますが、実用性は低いです。
ヘッドライトユニットに新しいLEDバルブを取り付けた状態です。ヘッドライトユニットの透明カバーの影響でピントが合っておらずピンボケです。
今回購入したLEDバルブは横から見て台形のような形で、短辺が上、長辺が下です。
交換前の古いLEDライトのロービームです。
5年前と同じく、5~6m離れた(他所の家の)ガレージシャッターに照射しました。車を停めている場所が左に傾いているため、左のカットラインが低く見えますが、光軸が下がっているわけではありません。このLEDバルブは純正ハロゲンバルブより明るいですが、対向車を幻惑しない程度の明るさで、カットラインがしっかり出ています。
交換前の古いLEDライトのロービームです。
周囲に家や街灯がまったくない田舎道では、ロービームでは先が全く見えず怖さを感じます。ハロゲンよりは明るいものの、中央の暗さが目立ちます。この写真はスマートフォンで撮影したもので、実際に目で見た印象に近いです。(この画像を含め以下4枚)
交換前の古いLEDライトのハイビームです。
ロービームよりも遠くを照らせているものの、中央部分が暗く、アスファルトの道路が全体的に暗く見えます。また、写真では分かりにくいですが、手前の光量が不足しているため、特にカーブで道が十分に照らされず、運転中に不安を感じることがあります。
交換後の新しいLEDライトのロービームです。
車が左に傾いているため、左側がやや下がっているのは同じです。新しいLEDバルブも、カットラインが明瞭に出ています。写真ではカメラが自動で明るさを調整してしまうため違いが分かりにくいかもしれませんが、実際には古いLEDバルブよりも明るく、視認性が向上しています。
交換後の新しいLEDライトのロービームです。
写真ではカメラが明るさを自動調整するためわかりにくいですが、古いLEDライトより明るいことが体感できます。カメラ画像ではわかりにくいですが目で見ると斜め横方向にも広がりがあり、ロービームでも道路の先の方が見えて視界が良好です。写真には黒い動物が写っていますが、影ができるほど明るく照らされています。
交換後の新しいLEDライトのハイビームです。
ハイビームでは、中央も明るく照らされ、道路の遠くまでが見えています。手前の側面が暗くなるため、曲がるときはロービームに切り替える必要がありますが、古いバルブよりは手前も明るいです。
SONYのIMX415センサーを搭載したDDPAI Z50で撮影した、交換前の古いLEDライトのロービームです。
DDPAI Z50は広角カメラの特性上、映像の見え方が人間の目やスマートフォンとは異なりますが、全体の傾向は同じです。この写真でも、道路の先がほとんど暗闇になっていることが分かり、不安を感じる映像となっています。
IMX415は夜景に強いSTARVIS(DDPAIではNightVIS技術と呼称)に対応しています。STARVISやSTARVIS2は、WDR/HDRによる補正効果が高いため、街灯や建物の光が多い都会の夜景を美しく映し出します。しかし、明かりの少ない田舎では暗闇が目立ちます。また、STARVIS対応センサーは近赤外線(NIR)にも強いとされていますが、DDPAI Z50ではその機能が十分に活かされていないのか、NIR撮影には対応していないようです。
SONYのIMX415センサーを搭載したDDPAI Z50で撮影した、交換前の古いLEDライトのハイビームです。
ハイビームはロービームよりも遠くを照らしますが、依然として遠方中央は暗闇です。また、手前や横の範囲が十分に照らされていないことが分かり、視界が制限されている印象を受けます。
SONYのIMX415センサーを搭載したDDPAI Z50で撮影した、交換後の新しいLEDライトのロービームです。
カメラが自動的に明るさを調整している影響で、交換前のロービームと比較すると、見た目の印象があまり変わらないように写っています。むしろ、手前と奥が暗く見える場合もあります。しかし、実際には照射エリア全体が明るくなっているため、明るい部分とのコントラストによってそれ以外のエリアが相対的に暗く見えているのです。
SONYのIMX415センサーを搭載したDDPAI Z50で撮影した、交換後の新しいLEDライトのハイビームです。
DDPAI Z50は広角カメラを採用しているため、映像の見え方がスマホカメラとは少し異なります。ただし、全体的な傾向はスマホカメラや人間の目で見た印象と似ています。人間の目やスマホカメラでは遠くまで明るく見えますが、DDPAI Z50で記録した映像では、遠くが暗く見えています。また、手前の側面が暗くなり、左側の電気柵がほとんど見えないのは、カメラの明るさ調整が影響していると思われます。一方で、中央部分は明るくはっきりと映し出されています。
交換後、車外からヘッドライトを確認すると、「爆光」と呼ばれるほどのまぶしい明るさではありません。そのため、対向車を不必要に眩惑させる心配は少ないでしょう。一方で、運転席からの視界は改善されました。このLEDライトへの交換によって、夜間走行がこれまで以上に安全で快適なものになるでしょう。
2024年12月15日追記:
この記事を公開した後になって気付きましたが、ブランドロゴ以外全く同じ製品かバリアント違いかは不明なものの、外観が同じバルブが日本ではSUPAREEという業者から販売されています。おそらくメーカーではなく中華輸入業者だと思われます。そちらの製品情報では25W x 2という消費電力が書かれています。今回購入したAliExpressの製品情報には50W x 2と書かれています。バリアント違いの可能性もありますが、もしも同じ製品であるなら25W x 2の方が正しいのではないかと思われます。仮に50W x 2であるならハロゲンバルブとほぼ同じ熱量であり、内蔵している小型のファンでは冷却しきれないと思われます。排熱が追いつかなくなると制御チップにより発光を抑えて発生する熱量を下げるでしょうから点灯して数分で暗くなるバルブになると思われます。
また、5年前に購入したLEDバルブの色温度が6000K、今回購入したLEDバルブの色温度がスペック上では6500Kになっていたので、今回購入したバルブの方がより青み寄りの白になる筈ですが、実際には今回購入したバルブの方が5年前のバルブよりはるかに黄色み寄りでした。車検を考慮すると「白」より青みに寄らない方が望ましいですが、青みの白を好む方は今回紹介したバルブは選ばないほうが良いかもしれません。
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