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伝言板

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2016年の吉良吉田駅の伝言板
2016年の吉良吉田駅の伝言板
2005年の池下駅1番出口兼改札口 六時間後は消します。との注意書きがある
2005年の池下駅1番出口兼改札口
六時間後は消します。との注意書きがある
2009年の萩山駅 お忘れものの告知欄が併設された
2009年の萩山駅
お忘れものの告知欄が併設された
2013年の「シモキタ伝言板」
2013年の「シモキタ伝言板」
「Japan Expo 2010」にて 1987年のアニメ『シティーハンター』に登場する伝言板の影響で置かれた
Japan Expo 2010」にて
1987年のアニメ『シティーハンター』に登場する伝言板の影響で置かれた

伝言板(でんごんばん)は、鉄道駅改札口出口付近などに設置された黒板チョークを用いる掲示板。その駅(鉄道事業者)が管理し、一定の時間になると伝言は、駅員によって消去される仕組みである。

歴史・概要

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日本国有鉄道百年史』には、1904年(明治37年)に東海道線新橋駅をはじめとする8つの駅に、告知板という名称で伝言板が設置されたという記述がある[1][2]。また、前年の1903年(明治36年)8月の読売新聞では、北越鉄道の4つの駅に伝言標という名称で伝言板が設置されたと報じられている[2]。伝言板という名称を最初に使用したのは1906年(明治39年)に東武鉄道が設置したもので、戦後は国鉄でもこの名称が使用されるようになった[2]

個人間の待ち合わせの連絡用などとして利用されていたが、1996年頃に撤去する駅が相次いだ[3]。その要因として、携帯電話の普及による需要の減少や、いたずら書き(落書き)の多発などを挙げる指摘がある[4]。いたずら抑制対策としては、チョーク・黒板消しを置かず、出札窓口で渡す方式もとられた。他にも、「通勤時間帯の通行の妨げになる」という見解(JR東日本東京地域本社広報課)もあった[3]

下北沢駅南口には2007年、NPO法人によって下北沢の人々をつなげる目的で、「シモキタ伝言板」が置かれた[5]

2010年の時点で、JR東日本東京支社(旧・JR東日本東京地域本社)管轄の78駅のうち、伝言板が残っていたのは阿佐ケ谷駅北柏駅の2駅のみという調査がある[1](2019年時点では両駅とも既に撤去[6])。

2019年の4月時点で、新京成電鉄では全24駅中18駅に現存している。また、東京地下鉄(東京メトロ)では改修工事が行われていない八丁堀駅築地駅綾瀬駅の3駅に残されている[7][8]。なお、長尾駅JR西日本)のように、2010年代に改めて設置を始めた例もある[9]

関連項目

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脚注

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  1. ^ a b ピート小林と歩く こころの日本遺産 「伝言板を探して…」 - nikkansports.com コラム、2010年9月12日
  2. ^ a b c 赤井正二『旅行のモダニズム:大正昭和前期の社会文化変動』 ナカニシヤ出版 2016年 ISBN 9784779511035 pp.235-239.
  3. ^ a b 「次々姿消す 駅の伝言板」 - 読売新聞、1996年12月5日付27面
  4. ^ 二宮昭「コミュニケーション手段としての伝言板に関する研究 : メッセージの特徴分析からみた現代における利用のされ方 ( その1 )」『研究紀要 (愛知淑徳短期大学)』第36号、愛知淑徳短期大学研究紀要編集委員、1997年7月、79-90頁、CRID 1050282677543293440hdl:10638/2884ISSN 0388-5674 
  5. ^ 下北沢南口の「シモキタ伝言板」が1周年-世代を超えた交流も - 下北沢経済新聞、2008年6月27日
  6. ^ 2019/04/22 11:01 <平成の現場>先に帰るね。「駅の伝言板」はいま… - JCCテレビすべて TBSテレビ 【ひるおび!
  7. ^ 2019年04月18日(木) 平成 meets 令和 「“駅の伝言板”はいま…」 - TBSテレビ あさチャン!
  8. ^ 2019/04/18 07:55 <平成meets令和>捜索・XYZ…“駅の伝言板”は今… - JCCテレビすべて TBSテレビ 【あさチャン!
  9. ^ 長尾駅改札口よこにセブンイレブンができてる - 枚方つーしん、2016年8月15日

外部リンク

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