PayPay
本社の入居する東京ガーデンテラス紀尾井町・紀尾井タワー(左) | |
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 非上場 |
略称 | PayPay |
本社所在地 |
日本 東京都千代田区紀尾井町1番3号 東京ガーデンテラス紀尾井町 紀尾井タワー 北緯35度40分47.2秒 東経139度44分17.5秒 / 北緯35.679778度 東経139.738194度座標: 北緯35度40分47.2秒 東経139度44分17.5秒 / 北緯35.679778度 東経139.738194度 |
設立 |
2018年6月15日 (Pay株式会社) |
業種 | 情報・通信業 |
法人番号 | 5010001192707 |
事業内容 | モバイルペイメント等電子決済サービスの開発・提供 |
代表者 | 代表取締役社長執行役員CEO 中山一郎 |
資本金 | 1,218億円[1] |
売上高 | 574億4200万円(2022年03月期)[1] |
純利益 | ▲611億4000万円(2022年03月期) |
総資産 | 7,163億36万円(2022年3月期) |
決算期 | 3月 |
主要株主 |
|
主要子会社 | PayPayカード株式会社 |
関係する人物 |
孫正義 川邊健太郎 |
外部リンク |
paypay |
特記事項:2022年4月時点のシェア 利用者数:4,700万人 加盟店数:366万箇所 特記事項:資金移動業 登録番号 関東財務局長 第00068号 |
PayPay株式会社(ペイペイ、英語: PayPay Corporation)は、日本のフィンテック企業[2]。ソフトバンクとLINEヤフー(旧Zホールディングス)の合弁会社であり、連結子会社である[3]。
本項目では、企業の概要と共に、同社の提供する日本最大のQRコード決済サービス『PayPay』、ならびに「PayPay」ブランドの金融サービスの概要についても記す。
概要
[編集]2018年7月27日に、ソフトバンクグループの出資先であるインドのPaytmより技術提供を受け、QRコード決済サービスを行う企業として設立された[4]。中国におけるAlipayやWeChat Pay(微信支付)によるQRコード決済の爆発的普及を見ての参入であった。日本におけるQRコード決済の草分け的存在であり、楽天ペイやd払いなどのQRコード決済の中では最も利用率が高い[5]。
Zホールディングスの前身であるヤフー株式会社は、2002年よりYahoo! JAPANの有料サービスの決済を管理するサービスとしてYahoo!ウォレットを提供しており、2016年4月の時点で3300万人以上のユーザー登録数を擁する国内最大規模のオンライン決済サービスとなった[6]。PayPayはヤフーがこのユーザー基盤を元にリアル決済への参入を意図したものであり、2018年4月に、バーコード読み取りによる税金、公共料金決済を開始[7]、ついで2018年6月には、実店舗でQRコードを消費者が提示し決済を行う「コード支払い」を開始[8]、翌月のPayPay設立により、これらのサービスの受け皿(運営企業)となった。
積極的な普及策
[編集]2018年11月22日、2018年12月4日から総額が100億円になるまで、PayPayで支払った購入額の20%、全ユーザ、Yahoo! プレミアム会員、ソフトバンクとワイモバイルのスマホユーザそれぞれ、1/40、1/20、1/10の確率で、10万円を上限とした購入額全額がチャージ残高としてキャッシュバックされるキャンペーンを行うことを発表した[9]。12月13日、還元額が100億円へ達しキャンペーンが終了した。朝日新聞では「開始わずか10日」と報道された[10]。
2019年1月29日には、福岡 ヤフオク!ドームでショップや売り子、ワゴン販売などにPayPayを導入し、野球観戦のキャッシュレス化を推進することを発表した[11]。2020年度からは福岡ドームの命名権を取得。名称を「福岡ヤフオク!ドーム」から「福岡PayPayドーム」に変更した[12]。
2019年2月4日、2019年2月12日から2度目の100億円キャッシュバックキャンペーンを実施すると発表したが、前回の施策が超短期間で終了し利益を享受できたユーザが限られてしまったこと、後述するユーザによる悪質な利用方法を懸念し、購入額の最大20%はそのままに、決済1回あたり1,000円、月合計5万円の上限を設けた[13]。
こうした大々的なキャンペーンによって急速に知名度を上げ、キャッシュレス決済では後発にもかかわらず、サービス開始から4ヶ月で400万人のユーザーを獲得した。この成長率はヤフー史上最速の急成長とされた[14]。これをふまえ、ソフトバンクグループでは2020年、PayPayをグループにおける金融サービスの軸と位置づけ、ソフトバンクグループの提供する金融サービス(Yahoo!カード、ジャパンネット銀行、One Tap BUYなど)のブランド名及び運営法人名を全て「PayPay」(を冠したもの)に統一し、各事業のPayPayとの連携を強化する方針を明らかにしている[15]。
2021年3月1日、同業の決済サービスを提供しているLINE Payを運営しているLINEとZホールディングスが経営統合したのに伴い[16][17]、2021年8月17日からPayPayの加盟店でもLINE Payが使えるようになった[18]。なお、LINE Payは日本国外でも決済サービスを展開しているが、海外では引き続きLINE Payがサービスを提供することで調整している[16][17]。
2022年時点で年間の連結決済取扱高が10兆円を超えており[19]、2023年2月時点で5,500万人のユーザーと、374万箇所の加盟店をもつ[20][21]。
2022年のQRコード年間決済回数の内訳では、PayPayが約47億回と全体の6割超を占めている[22]。
沿革
[編集]- 2018年
- 2019年
- 2月12日 - 100億円還元キャンペーン 第2弾が開始。
- 5月8日 - 同月以降、第三者割当増資によりソフトバンクグループ株式会社から460億円を調達し、資本金を920億円に増資すると発表[24]。
- 5月12日 - 100億円還元キャンペーン 第2弾が終了。
- 9月30日 - 資金移動業の登録完了[25]。
- 10月7日 - 「PayPayフリマ」サービス開始。
- 10月17日 - 「PayPayモール」サービス開始。
- 10月30日 - マネータップと業務提携を発表[26]。
- 11月20日 - 店舗オーナー向けの「PayPay マイストア」サービス開始。PayPay for Businessに組み込まれている。
- 2020年
- 3月 - 日本のコード決済統一規格「JPQR」に、楽天ペイ、FamiPayとともに参加[27]。
- 3月16日 - 配達サービス「PayPayダッシュ」実証実験を福岡で開始[28]。
- 4月1日 - 決済に伴うポイント還元の仕様を変更し、新たなポイント還元システムを「PayPay STEP」という名称でサービス開始。
- 4月15日 - 「ボーナス運用(株式会社One Tap BUY)」[29]、「PayPayあと払い」[30] サービス開始。PayPayあと払いは、一部のユーザーのみに先行申込が開始された。
- 4月16日 - 「PayPayギフトカード」サービス開始[31]。
- 5月4日 - Uber Eatsに対応[32]。
- 5月18日 - 「PayPay ピックアップ」サービス開始。
- 2021年
- 2022年
- 2024年
サービス
[編集]PayPay
[編集]2018年10月5日、ソフトバンク・ビジョン・ファンドより出資を受けているインド最大の電子決済企業Paytmより技術提供を受け[43]、同社の持つQRコードベースの技術を元に、ユーザー読み取り方式、店舗読み取り方式の双方のサービスを提供する[4]。
PayPay専用アプリのほか、Yahoo!JAPAN IDを連携させることで、Yahoo!JAPANアプリからも利用できる。訪日中国人旅行者向けにAlipayからの決済にも対応しているが、Alipay決済は加盟店が別途Alipayの審査に通る必要があり、使用できる店舗は一部に留まる。
店舗側のPayPay決済手数料をサービス開始から3年間は無料とすることも併せて発表された。Alipay決済は2019年9月30日まで決済手数料が無料となる。
Yahoo!ウォレットの実店舗スマホ決済機能は今後提供を中止し、PayPayに統合することも発表された[4]。
Yahoo! JAPANのサービスで付与する期間限定TポイントもPayPayに変更された。当初は2019年4月に変更予定[44] だったが、後に延期すると発表[45] し、5月31日に改めて8月から「PayPayボーナス」または「PayPayボーナスミニ」の付与に変更すると発表した[46]。また、同サービスでの通常Tポイントの付与や利用も2022年3月31日で終了し、同年4月1日からPayPayボーナスに切り替えると2021年12月1日に発表した[47]。
2019年9月30日、資金移動業の登録を完了したことにより、現金へ払い出し可能な「PayPayマネー」の取り扱いを開始し、従来の「Yahoo!マネー」はPayPayに統合された[48]。銀行口座への出金は100円から可能でPayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)の口座へは手数料無料、それ以外の金融機関には100円の手数料が発生する。
2022年3月1日、同年4月1日から「PayPayボーナス」の名称を「PayPayポイント」に変更することを発表した。サービス自体に変更はない[37]。
鉄道・バスでの決済
[編集]日本の鉄道やバスにおいて、運賃支払方法としてPayPayを導入する例が2019年ごろから徐々に増えている。導入コストが高く小規模事業者には導入が難しいクレジットカードや交通系ICカードの隙を突くように地方の公共交通機関でサービスを拡大している。
鉄道
[編集]決済方法 | 鉄道 | 備考 | |
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車内精算 | 長良川鉄道 | ||
乗車券 | 券売機 | 岳南電車 | 吉原駅 |
長野電鉄[49] | 長野〜須坂駅、小布施駅、信州中野駅、湯田中駅。 | ||
窓口 | ひたちなか海浜鉄道[50] | 那珂湊駅、勝田駅(乗換口)。 | |
湘南モノレール | 社線定期券、企画乗車券のみ。大船駅、湘南江の島駅。
| ||
伊豆箱根鉄道(駿豆線)[51] | 三島駅、修善寺駅。定期券、連絡券は対象外。 | ||
養老鉄道 | 社線定期券のみ。揖斐駅、大垣駅、西大垣駅、養老駅、駒野駅、多度駅、下深谷駅。 | ||
肥薩おれんじ鉄道 | 八代駅、日奈久温泉駅、佐敷駅、水俣駅、出水駅、阿久根駅、川内駅。 | ||
web | 近畿日本鉄道 | デジタルきっぷのみ(企画乗車券) | |
西武鉄道 | 特急列車・座席指定列車のチケットレス予約 |
バス
[編集]- 北都交通(北海道) - 新千歳空港連絡バス(車内運賃支払い)
- 道南バス(北海道) - 車内運賃支払い
- あつまバス(北海道) - 車内運賃支払い
- 千歳相互観光バス(北海道) - 車内運賃支払い
- 十勝バス(北海道)- 路線バスの車内運賃支払い
- 北海道拓殖バス(北海道) - 窓口で乗車券類購入
- 網走バス(北海道) - 路線バスの車内運賃支払
- 京浜急行バス - 羽田空港 - 横浜駅(YCAT)線(東京都・神奈川県)車内運賃支払い
- 東海バス(静岡県) - 窓口で乗車券類購入
- 新城市Sバス(愛知県)- 車内運賃支払い
- あおい交通(愛知県)- 名古屋空港連絡バス(車内運賃支払い)
- 帝産バス - 窓口で定期券購入
- 西日本ジェイアールバス(大阪府他) - 窓口で高速バス乗車券購入
- 大阪バス(大阪府) - 市内路線バス 御堂筋線(大阪市)、俊徳道駅・近畿大学線(東大阪市)での車内運賃支払い[52]
- 八晃運輸(岡山県) - 車内支払い、車内で企画乗車券等の購入
- 高松エクスプレス(香川県) - 車内運賃支払い
- ジェイアール四国バス - 久万高原線(愛媛県)、大栃線(高知県)での車内運賃支払い
- 有田鉄道(和歌山県) - 路線バス(委託路線を除く)の車内運賃支払い[53]
- 熊野御坊南海バス(和歌山県) - 路線バス、定期観光バス、南紀白浜空港リムジンバスでの車内運賃、各種乗車券の支払い。新宮駅および紀伊勝浦駅切符売り場、御坊営業所での各種乗車券の支払い[54]
- グローバル交通(埼玉県) - 路線バスの車内運賃支払い
- 羽後交通(秋田県) - 路線バスの社内運賃支払い、窓口での販売品の支払い[55]
- 長電バス(長野県) - 路線バスの社内運賃支払い、一部路線のみ、一部バス停を除く[56]
- 魚津市民バス(富山県) - 路線バスの社内運賃支払い[57]
- hoopバス(京都府) - 路線バスの社内運賃支払い[58]
- 岐阜バス(岐阜県) - 窓口での乗車券などの支払い[59]
- 琴参バス 坂出市循環バス(香川県) - 路線バスの社内運賃支払い[60]
- 徳島市交通局路線バス(徳島県) - 路線バスの社内運賃支払い、一部路線のみ[61]
- 千曲バス(長野県) - 路線バスの社内運賃支払い、一部路線のみ[62]
PayPay for Business
[編集]PayPay for Business(ペイペイ フォー ビジネス)は、加盟店向けの決済管理システムである。単にダッシュボードともいう[63]。PCなどのブラウザからログインする事で、PayPay決済に関する管理機能が使用できる。取引履歴や売上、平均単価、返金、入金、固定金額のQRコード作成、QRコードのダウンロード、ロゴの登録、CSVファイルへの出力など、あらゆる操作はここで行う事ができる。
2019年7月26日には、スマートフォンやタブレット端末で動作するアプリ版がリリースされた。アプリ版はブラウザ版と同等の機能に加え、客が提示したQRコードを読み取るストアスキャン方式の決済に対応している。
2019年11月20日からは「PayPay マイストア」がサービス開始された。この機能では、店舗をフォローしているフォロワー(顧客)に向けて情報発信したり、店舗独自のクーポンを配布するなどの来店誘導機能が利用できる。またフォロワーの数や投稿されたレビューを確認できる[64]。
Yahoo!フリマ
[編集]Yahoo!フリマは、ヤフー株式会社が運営する2019年10月7日にサービスを開始したフリーマーケットサービス。PayPayの残高で商品の購入ができるほか、全ての商品の送料は出品者が負担するとしている[65]。発送手段は匿名配送であるゆうパック・ゆうパケット(おてがる版)、ヤフネコ!パックに対応している[66]。
サービス開始当初は「PayPayフリマ」の名称だったが、2023年11月1日、「Yahoo!フリマ」に変更した[67][68][69]。
PayPayモール
[編集]PayPayモールは、ヤフー株式会社が2019年10月17日にサービスを開始したオンラインモール。PayPayの残高を支払いに用いることができる。ヤフーが定めた基準を満たした店舗のみが出店できるとされており、PayPayと同じくZホールディングス傘下のLOHACO、ZOZOTOWNなどが出店している[70]。
PayPay ピックアップ
[編集]PayPay ピックアップは、PayPayのアプリ内で事前に商品を注文し、店舗で商品を受け取ることができるモバイルオーダーサービスである[71]。
ミニアプリ
[編集]PayPayアプリ内にミニアプリとして組み込まれている主なサービス。PayPayが提供する機能に加え、サードパーティー製の機能も組み込まれている。それぞれ単独のアプリを入れる必要はなく、PayPayアプリ内で利用から決済までをシームレスに行う事ができる。
- 自社サービス
- PayPayフリマ
- PayPayクーポン
- PayPayスタンプカード
- PayPay STEP
- PayPayほけん (PayPay保険サービス、損害保険ジャパン)
- 請求書払い - 請求書のバーコードを読み取って支払う機能。
- あと払い
- お金を借りる (PayPay銀行) - カードローン。
- 他社サービス
- Uber Eats
- 松弁ネット (松屋フーズ)
- タクシー配車 (DiDi) - タクシー配車サービス
- スマホ充電 (ChargeSPOT) - モバイルバッテリーシェアリングサービス[72]
- ボーナス運用(One Tap BUYが提供する擬似資産運用)[73] - S&P 500 に基づく擬似資産運用が出来る。キャンペーンなどの特典で付与されるPayPayボーナスのみ運用できる。口座開設は不要。スタンダードコース(レバレッジ1倍、SPDR S&P500 ETF、NYSE Arca: SPY)とチャレンジコース(レバレッジ3倍、DIREXION S&P 500 3X、NYSE Arca: SPXL)がある。売買時に手数料は取らない。売買益は特定口座ではないため「株式等に係る譲渡所得等」として確定申告の対象となる
- ふるさと納税 (さとふる)
- マイナポイント - 2020年9月1日開始[74]。2021年12月31日第1弾終了[75]。2022年1月1日から第2弾開始[76]
- Tカード (モバイルTカード)
- 出張カーメンテ(Seibii)
- PCR検査キット(HELPO)
その他の連携サービス
[編集]ミニアプリに組み込まれていない連携サービス。これらはPayPayアプリ内での利用が非対応であり、以下のアプリを別途インストールする必要がある。
- Coke ON - コカ・コーラ社の自販機にて、Coke ON Payで決済しドリンクを購入する機能。
- モバイルオーダー - 日本マクドナルドが提供する事前注文サービス。マクドナルド公式アプリで利用できる。
- セブン-イレブン アプリ - セブン-イレブン・ジャパンが提供するスマートフォンアプリ。2021年2月25日よりPayPayによる決済機能を搭載した[77]。
PayPayブランドの金融サービス
[編集]Zホールディングスでは、PayPay本体以外に金融関連の6社およびサービスの名称に「PayPay」ブランドを順次冠する予定である[78]。
- PayPay証券 - 2021年2月1日に「One Tap BUY」から変更。
- PayPayアセットマネジメント - 同年3月8日にアストマックス投信投資顧問(Yjam)から変更。
- PayPay保険 - 同年4月1日にワイズ・インシュアランス(「Yahoo!保険」)から変更。
- PayPay銀行 - 同年4月5日にジャパンネット銀行(Japan Net Bank)から変更。
- PayPayカード - 同年10月1日からワイジェイカード(「Yahoo! JAPANカード」)から変更。
残るワイジェイFX(YJFX!)も「PayPay FX」に変更の予定だったが、GMOフィナンシャルHDに事業譲渡した為中止。
終了したサービス
[編集]- PayPayダッシュ(実証実験) - 即時配達デリバリーサービス。アプリで注文でき、注文を受けた配達員が店で商品をピックアップし、自転車で配達先に届ける。2020年3月16日にサービス開始し、8月25日にサービス終了した[79]。
- PayPayピックアップ - 2022年6月30日サービス終了[80]。
モバイル決済アプリ
[編集]開発元 | PayPay |
---|---|
初版 | 1.0.0 / 2018年10月5日 |
最新版 | |
使用エンジン |
Android: Kotlin[81] iOS: 不明 |
対応OS |
Android 6.0以降 iOS 12.0以降 |
プラットフォーム |
スマートフォン タブレット端末 スマートウォッチ (Apple Watch) 頒布マーケットは、Google Play、App Store |
サイズ |
Android: 118MB iOS: 276.7MB |
対応言語 |
日本語 英語 |
サポート状況 | 開発中 |
種別 | QR・バーコード決済 |
ライセンス | 規約・ガイドライン |
公式サイト |
Android版 PayPay iOS版 PayPay |
スマートフォンなどのモバイル端末で利用できる。QRコードを用いた決済機能が備わっている。支払い方法には、提携している銀行口座からチャージして使うプリペイド方式の他、PayPayカード(全ブランド)や、VISAまたはマスターカードのクレジットカード・デビットカードと連携させて支払う機能などが備わっている。一部の国際ブランドでは、ビジネスカードを連携させることも可能である[82]。
他にレシート登録、友達への送金機能、公共料金の請求書払い、外部サービスとの連携によって配車サービスDiDiやコカ・コーラ社の自販機(Coke ON Pay)などにも対応している[83][84]。
また、かつてはYahoo! JAPANアプリからも利用できたが、2020年3月12日をもってサービス終了した[85]。
バージョン履歴
[編集]主な新機能の追加、大きな修正などを記述。
- 1.0.0(2018年10月5日) - リリース。
- 1.0.3(2018年11月5日) - 生体認証に対応。
- 1.2.0(2018年11月21日) - 友達に送金する機能、ヤフーカードからのチャージに対応。
- 1.7.0(2019年1月21日) - クレジットカードの3Dセキュアに対応。
- 1.17.0(2019年4月3日) - UIの刷新。URL送金、ユーザーIDなど機能追加。
- 1.18.0(2019年4月8日) - 「カードきせかえ」機能の追加。※Android版は1.17.0。
- 1.20.0(2019年4月22日) - わりかん機能追加。
- 1.22.0(2019年5月27日) - オートチャージ機能追加。
- 1.27.0(2019年7月1日) - Yahoo!マネーからPayPay残高にチャージする機能を追加。
- 1.31.0(2019年7月29日) - 「ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い」でPayPayにチャージできる機能を追加。Yahoo!ショッピングでの各種キャンペーンで付与される「PayPayボーナスライト」に対応。
- 1.34.0(2019年8月19日) - iOS 10のサポートを打ち切り、推奨動作環境をiOS 11以降に変更[86]。
- 1.37.0(2019年9月11日) - 腕時計型ウェアラブルデバイス Apple Watchに対応。バーコードとQRコード表示機能があり、ストアスキャン方式の支払いに対応。
- 1.38.0(2019年9月30日) - 資金移動業の登録が完了した事により、PayPayマネーから銀行口座への出金に対応。「Yahoo!マネー」をPayPayに移管。「Yahoo!マネー」の公共料金支払い機能が「PayPay 請求書払い」に統合され、約300ヶ所の地方公共団体・事業者の請求書払いに対応[87]。
- 2.7.0(2019年11月20日) - 地図UIの刷新。店舗をフォローして、そのお店の最新情報やクーポンなどを受信する機能追加。店舗へのレビュー機能追加。
- 2.6.0(2019年11月28日) - PayPayアプリ内にDiDiを実装[88]。
- 2.26.0(2020年4月15日) - 「ボーナス運用」、「あと払い」機能追加。
- 2.36.0(2020年7月8日) - 英語UIに対応[89]
- 3.16.0 (2021年10月20日) - Android 5.0、iOS 11.0のサポート終了。Ver 3.17.0以降から、推奨動作環境をAndroid 6.0 以上、iOS 12.0 以上に変更[90]。
システム要件
[編集]Android 6.0、iOS 12.0以降のオペレーティングシステムを搭載したスマートフォンやタブレット端末で動作する。QRコードを読み込むためのカメラへのアクセス権限、データ通信環境が必要である。PayPayマップで現在地を検索するには、GPSを用いた位置情報取得権限が要求される。ICチップを用いた非接触決済プラットフォームとは異なり、2次元コードをベースに決済するシステムのため、FeliCa(おサイフケータイ)やNFCが非搭載のモデルでも使用できる。
残高の区分
[編集]決済における支払い機能は様々な方法があるが、残高にチャージする方式では、大きく分けて4種類の残高に分類されている。残高の種類によって送金や出金の可否、有効期限などの機能に違いがある。
種類 | 有効期限 | 送金 | 出金 | 取得方法 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
PayPayマネー | 無期限 | ○ | ○ | 本人確認済みのアカウントで、 銀行口座、セブン銀行ATM、ヤフオク!やPayPayフリマの売上金からチャージ |
全ての機能が有効化された残高。残高を出金する際は、提携銀行口座に出金可能。 本人確認されていない状態でチャージ、またはその状態で他人から受け取った場合は、 マネーライトとしてチャージされる。 |
PayPayマネーライト | 無期限 | ○ | × | PayPayカード(旧:Yahoo! JAPANカード)や、 ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払いからチャージ もしくは本人確認されていないアカウントでのチャージ。 |
PayPayマネーから出金機能が制限された残高。 |
PayPayポイント | 無期限 | × | × | キャンペーンなどの特典 | 上記PayPayマネーから、出金と送金機能が制限された残高。 |
PayPayボーナスライト | 60日間 | × | × | キャンペーンなどの特典 | 上記PayPayポイントから、さらに有効期限が制限された残高。 |
不祥事
[編集]クレジットカード不正利用問題
[編集]サービス開始以降、PayPayを経由してクレジットカードが不正利用された報告が相次いだ。PayPayにクレジットカードを登録する際に、セキュリティコードの入力を何度間違えてもロックがかからない仕様となっており、適当な番号で無差別に入力(総当たり)すればクレジットマスターにより他人のクレジットカードが不正登録できてしまうセキュリティの脆弱性が存在した[91][92]。このためPayPayを利用していなくても、クレジットカードを持っている利用者であれば、誰でもPayPayを経由して不正利用されてしまうリスクがある。ただし、PayPayの後の調査によれば、セキュリティコードを20回以上間違えて登録に至った件数は13件、このうち決済の利用があったのは9件。これらはすべて本人による登録および利用で、いずれも不正利用ではなかったことの確認がとれているという[93][94]。
- 2018年12月17日、NHKの問い合わせに対してPayPay広報は、この問題は「(セキュリティコードの入力について)現時点でリトライ上限がないのは事実ですが、本日以降速やかに対処する予定です」と回答。セキュリティコードを一定回数以上間違えた場合、ロックがかかってクレジットカードが使用できなくなるよう修正された[95][96]。
- 2018年12月18日、PayPayアプリに対し「クレジットカード情報を入力する際、入力回数に制限を設ける」アップデートを行ったと発表された[97][98][99]。
- 2018年12月21日、さらなる暫定処置として「クレジットカードでの決済金額の上限(5万円まで)、Yahoo! JAPANカードからのチャージ金額の上限(5万円まで)」を設定した[100][101]。
- 2019年1月21日、3Dセキュアによる認証が導入され、認証済みのクレジットカードにおいて、利用上限金額が25万円まで緩和された[102]。
キャンペーンの問題
[編集]- 2018年12月4日より2019年3月31日までの期間を想定されたキャンペーンは、年末商戦につながらない内での早期終了となった[10]。その内容は、PayPayを使って加盟店で支払いをすると、20%分のPayPayボーナスをバック、さらに40回に1回の確率で、10万円まで全額還元というものである[103]。ただし後のキャッシュバック付与の際は、「架空の取引」「不当な取引や返金によるPayPayボーナス等の詐取」などの不正な取引を行ったユーザーには、付与取消やアカウント停止のペナルティを与える対策が行われた[104]。
2020年電子決済サービス不正引き出し事件
[編集]2020年電子決済サービス不正引き出し事件 | |
---|---|
場所 | 日本 |
日付 | 2020年9月に発覚 |
原因 | セキュリティ上の不備など |
被害者 | 175件 (2020年9月22日時点) |
損害 | 31,521,530円 (2020年9月22日時点) |
2020年9月に発覚した複数の電子決済サービスを利用した不正引き出し事件で、PayPayからも不正引き出しが確認された。
2020年12月時点でPayPayからの不正引き出しは18件、金額は2,653,041円。
加盟店情報2000万件漏洩
[編集]2020年12月7日、最大20,076,016件の加盟店情報が漏洩した可能性があると発表。2020年10月18日から12月3日までの間、当該情報へのアクセス権限の設定不備が存在した。2020年11月28日にブラジルからのアクセスが発生、12月1日に外部からの連絡に基づき調査、12月3日までにアクセス遮断措置を実施し、12月7日に発表した[105][106]。
漏洩した可能性があるのは加盟店情報で、具体的には「加盟店の店名、住所、連絡先、代表者名、代表者生年月日、契約日、売上振込先、営業対応履歴」「加盟店営業先の店名、住所、連絡先、代表者名、営業対応履歴」「当社従業員の氏名、所属、役職、連絡先」「当社パートナー・代理店の社名、連絡先、担当者名、売上振込先」「加盟店向けアンケート回答者の氏名、電話番号、メールアドレス」[107]。
アクセスされた可能性のある最大件数については、詳細な調査分析により2,101件であったことが判明している[108]。
子会社
[編集]- PayPayカード株式会社- 2022年10月1日よりヤフーから株式譲渡され、子会社化。
関連項目
[編集]- QRコード決済
- キャッシュレス社会
- LINE Pay
- ソフトバンクグループ / ヤフー (企業)
- アリババグループ / Alipay
- 福岡ソフトバンクホークス - PayPayとのスポンサー契約 また、2020年から福岡ドームの命名権を取得する。
- 宮川大輔 - CMキャラクターとして出演。
- Paytm- 創業時から同社の技術支援を担当[109]。
- アスクル- プライバシーポリシーのパーソナルデータの共同利用に定める関係会社[110]。
- ウィルコム沖縄- プライバシーポリシーのパーソナルデータの共同利用に定める関係会社[110]。
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ a b Zホールディングス株式会社 2022年3月期有価証券報告書
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