借入れを検討しているものの、消費者金融の金利は高くて利子が膨らみそうだと不安を感じている人は多いのではないでしょうか。相場はどのくらいなのか、上限は設けられているのかなど、さまざまな疑問を抱える人もいるでしょう。
そこで今回は、消費者金融の金利相場や利率が決まる仕組みを解説します。利息の計算方法や金利を下げるコツも紹介するので、借入れを申込む前にぜひチェックしてくださいね。
大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
消費者金融の金利相場は、年3.0〜18.0%です。下限金利は貸金業者により異なりますが、利息制限法と出資法の取り決めにより上限金利が20.0%を超えることはありません。
貸金業者が実際に提示している金利は、次のとおり。中小消費者金融は、大手より下限金利が高いケースが多いでしょう。
なお、年20.0%以上の法外な金利で運営している業者は闇金です。闇金は10日で10〜50%、年率に換算すると1,825%ほどの超高金利なので、借金は雪だるま式に膨れ上がります。暴力的な取り立てや犯罪の加担で悩まされるので、手を出さないように注意しましょう。
以下のコンテンツでは消費者金融を紹介しています。各社の金利や融資スピードなどを比較しているので、ぜひ参考にしてください。
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借入限度額が多くなると、反比例して金利は低くなるよう設定されています。利息制限法では、借入金額に応じて上限金利が変動するためです。
上限金利は、借入金額が10万円未満のときは年20.0%、10〜100万円未満なら年18.0%、100万円以上のときは年15.0%と定められています。
上限金利の範囲内で消費者金融はそれぞれ金利を設定しているので、各社で差が生じるでしょう。さらに、申込者の返済能力や借入残高などを加味して借入限度額と金利が決まるので、同じ消費者金融を利用している人でも金利が異なるケースがあります。
一般的に、初回借入時は上限金利が適用されることが多いでしょう。返済実績がないことから、借入限度額が低く設定されることが多いためです。取引を継続し返済実績を積み上げると、借入限度額が上がり金利は下がる可能性があります。
消費者金融に限らず、利息は「借入残高×借入利率÷365日×利用日数」で算出できます。
たとえば、10万円を年18.0%の金利で30日間借りた場合の利息は、10万円×年18.0%÷365日×30日間=1,479円です。1円未満は切り捨てられ、うるう年は365日が366日になります。なお、借入当日は利用日数に含まれないことが多いので、借入当日に返済すれば利息が発生しません。
計算に自信がない人や手間に感じる人は、借入先の公式サイトにある返済シミュレーションを活用しましょう。借入希望額・金利・返済回数を入力すると、利息が自動で算出されます。
金利を下げて無駄な出費を減らしたいなら、無利息期間の利用や借入限度額の増額申請などを行いましょう。ここでは、消費者金融の利息を抑える方法を解説します。
利息を抑えたいなら、無利息期間を提供している消費者金融で借入を申込みましょう。無期間内に返済することができれば、利息は一切かかりません。
無利息期間とは、借入金額に対して一定期間は利息がかからない消費者金融独自のサービスです。無利息期間を提供する消費者金融ではじめて契約し、各社が定める条件を達成した人に適用されます。
期間後は適用される金利に応じた利息が発生しますが、期間中に返済した元金に対してはかかりません。長期的な返済になっても、無利息期間中に多く返済すれば負担を軽減できます。
ただし、どの消費者金融でも無利息期間を設けているとは限らないでしょう。期間の長さも各消費者金融で異なるため、事前に確認してから申込んでくださいね。
利息を抑えたいなら、借入金額は必要最低限に留めましょう。利息は実際に借りた金額に対して発生するので、借入金額が少ないほど利息も少なく済みます。
たとえば、30万円を年18.0%の金利で借り1年かけて返済すると、返済総額は約33万円になるでしょう。同じ条件で20万円のみ借りた場合の返済総額は約22万円で、利息だけで10,000円ほど差が生じます。
利息は利用日数が経つほど増えるので、必要最低限の金額を素早く返済するほうが結果的に抑えられるでしょう。借入金額が多くなるほど金利自体は低くなるとはいえ、金利を下げる目的のためだけに借りると余分に利息がかかり、返済額は膨らんでしまいます。
余裕のあるときに追加返済をして返済期間を短縮すると、利息を軽減できます。返済期間が短いほど、発生する利息も少なくなるためです。
たとえば、30万円を年18.0%の金利で借りた場合、返済期間が1年なら返済総額は約33万円です。一方で、返済期間が2年に及ぶと返済総額は約36万円に上り、利息は30,000円ほど異なります。
追加返済をするなら、毎月の返済額に上乗せして入金すればよいでしょう。引落し返済の場合は自動的に毎月の返済が支払われるので、別途で追加返済の手続きをしましょう。
増額申請をして借入限度額を上げるのも、利息を抑える方法のひとつ。利息制限法の適用によって、金利が引き下がる可能性があります。
利息制限法の上限金利は、借入金額が10万円未満なら年20.0%、10〜100万円未満なら年18.0%、100万円以上のときは年15.0%です。現在の借入限度額が80万円で年18.0%の金利が適応されていても、110万円に上がれば年15.0%以下に下がります。
増額申請は、各消費者金融の公式サイト・自動契約機・電話窓口などでの申込めるでしょう。詳細な方法は、契約中の消費者金融にて確認してくださいね。
ただし、増額申請時は審査が行われます。年収や借入残高が契約審査時から変化していると減額される可能性があるので、慎重に検討したうえで申請しましょう。
すでに複数社で借入している返済額の利息を抑えたいなら、おまとめローンで借入先を一本化する方法を検討しましょう。借入先がひとつにまとまることで1社での借入金額が多くなり、金利が引き下がる可能性があります。
たとえば、消費者金融3社から年18.0%の金利で50万円ずつ借りているとしましょう。おまとめローンを適用すると1社で150万円借りていることになるので、上限金利の適用により金利は年15.0%に下がります。
返済の管理が容易になることも、おまとめローンのメリットです。毎月複数社に返済手続きを行う必要がなくなるので、うっかり返済を忘れるリスクも減らせます。
ただし、借入状況によっては1社にまとまらないこともあるので、申込時に相談したうえで利用するか判断してくださいね。おまとめローンは返済専用のローンなので、追加で借入をしたいときは新たに相談する必要があります。
金利が高いほど審査は甘いのか、返済が遅れると高額な利息を取られるのではないかなど、金利に対してさまざまな疑問がある人もいるでしょう。ここでは、金利に関するよくある質問をピックアップして回答します。
金利が高くても審査は甘くならないので、確実に借りられるとは限りません。貸金業法では適正な審査が義務付けられており、返済能力を超える借入は不可能です。
返済能力の調査では、申込者の信用情報や年収などの照会を行うよう取り決められています。消費者金融の審査基準は明確にされていないものの、居住情報・家族構成・勤務先情報なども、判断材料となるでしょう。
なお、貸金業法では返済能力がない人を勧誘する表示を禁止しています。「審査が甘い」「必ず貸します」など借入が簡単であることを謳っている業者は闇金である可能性が高いので、手を出さないようにしましょう。
返済が遅れた場合でも、遅延利息の利率は年20.0%が上限です。以前は一定の要件を満たせば年29.2%まで金利が上がるケースもありましたが、貸金業法と出資法の改正にともない遅延損害金の利率も改定されています。
遅延損害金の計算方法は、残高×遅延損害金年率÷365日×経過日数です。たとえば、借入残高10万円で遅延損害金年率は20.0%、返済期限から5日経過している場合は、273円の遅延損害金を支払わなければいけません。
ただし、利息と遅延損害金は同時に発生しないので、二重で請求されることはありません。とはいえ、上限金利が年18.0%の消費者金融でも遅延すると年20.0%に引き上げられるケースが多いもの。延滞が長引くほど返済総額が増えてしまうので、返済に遅れないように気をつけましょう。
銀行カードローンの金利相場は1.9%~14.5%ほど、クレジットカードのキャッシングの金利相場は7.8%~18.0%ほどに設定されているケースが多いでしょう。
消費者金融は申込後最短20分ほどで借入手続きを行えるのに対して、キャッシングはより手軽に借りられます。キャッシング枠を付帯したクレジットカードさえあればすぐに借りられるので、金利が高いと考えられるでしょう。
一方で、銀行カードローンは金利が低いケースが多いものの、審査が厳格化されています。暴力団関係者への融資を防ぐために警察庁のデータベースを利用した審査も行うので、消費者金融やキャッシングと比較して借入できるまで時間がかかるでしょう。
消費者金融以外での借入を検討しているなら、銀行カードローンやキャッシング機能付きクレジットカードの選び方を解説している以下のコンテンツも参考にしてくださいね。
消費者金融の金利は一般的に他のカードローンよりも金利が高めの設定になっています。なるべく低金利での借入をしたいなら、ほかに金利の低いカードローンを利用できないか検討してみましょう。
以下のコンテンツでは、マイベストが調査した低金利なカードローンを紹介しています。カードローンを利用するにあたり、返済負担の低いものから選びたいと考えている人はぜひ参考にしてください。
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