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サラダに混ぜてもそのまま食べてもおいしい「アボカド」。さまざまな栄養素が豊富に含まれているので、健康的な食べ物としても注目度は高いです。実はアボカドを定期的に食べることで、糖尿病のリスクを下げる効果も期待できるそうです。そこで今回は、糖尿病の予防につながるアボカドの効能について、YouTubeチャンネルの登録者数が37万人を誇る、医師でヘルスコーチの石黒成治先生に教えてもらいました。
アボカドを摂取することで糖尿病のリスクが下がると以前から言われています。
アボカドは脂肪と食物繊維が多く、血糖値を上げるグリセミック指数が低い食べ物です。血糖値を上げにくくなる成分がアボカドには含まれているため、インスリン抵抗性にもなりにくく、糖尿病を改善しやすいのです。
また、アボカドは脂肪と食物繊維が多いために満腹感も増すので、余計なものを食べなくなるということも含めて、糖尿病を予防する効果が広く指摘されています。
糖尿病は世界中で広がっている病気で、発展途上国でも決して少なくありません。発展途上国のメキシコでも、成人の15.2%が糖尿病を患っていて、糖尿病が死因の第2位にまでなっています。
そのメキシコで行われた、2万5000人のアボカドの摂取と糖尿病リスクを見た研究があり、アボカドを食べる人と食べない人を比べると、アボカドを食べていた人のほうが糖尿病のリスクが低いことがわかりました。
特に、女性でアボカドを摂取している人は、糖尿病のリスクが29%低いという結果になりました。
女性において糖尿病からの保護効果が高いことがわかっているので、アボカドを摂取することで上手に血糖値のコントロールができるはずです。
一般的に、閉経する頃になると、女性ホルモンのエストロゲンが下がってくるので、体脂肪のパターンが変わってきて皮下脂肪がつきやすくなりますし、糖尿病のリスクも上がります。
だからこそ、食事の中にアボカドを入れるようにして、糖尿病のリスクを下げることが大事でしょう。
果物や野菜をちゃんと摂る食生活や加工されていない食品を摂取することが、糖尿病のリスクを下げる最大の要因になりますが、そこにアボカドを加えるとさらに効果のアップが期待できます。
アボカドはカリウムやマグネシウムや葉酸を豊富に含み、ビタミンEやビタミンK、そして食物繊維も豊富です。
脂質は錆びにくいオリーブオイルと一緒のオレイン酸が中心で、抗酸化物質はルテインやゼアキサンチンが豊富である、まさにスーパーフードと言えます。
糖尿病の比率は日本もメキシコとそんなに変わりません。
アボカドはどのような作り方をしても農薬や保存料、防腐剤などの汚染が低いので、健康的な食品として非常にオススメです。
意識しないとなかなか食べないものかもしれませんが、1週間に1回くらいは食事の中に取り入れてみてください。
(TEXT:山田周平)
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画像提供:Adobe Stock
消化器外科医、ヘルスコーチ。
1973年、名古屋市生まれ。1997年、名古屋大学医学部卒。国立がん研究センター中央病院で大腸癌外科治療のトレーニングを受ける。その後、名古屋大学医学部附属病院、愛知県がんセンター中央病院、愛知医科大学病院に勤務する。2018年から予防医療を行うヘルスコーチとしての活動を開始。腸内環境の改善法、薬に頼らない健康法の普及を目的に、メールマガジン、YouTube、Instagram、Facebookなどで知識、情報を分かりやすく発信している。Dr Ishiguro YouTubeチャンネル登録者数は37万人超(2024年1月時点)。