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マンションの上階からひどい騒音が…注意したら「警察に訴えれば?」開き直る老人夫婦に“制裁”を加えた結果…

 高齢になると思考が凝り固まったり、自己中心的になるとの話をよく聞く。すると、自分は正しいことをしているつもりなのに世間の常識から大きく外れ、トラブルが起こることも……。ゴミ屋敷などがよい例だが、特に口が達者でずる賢く立ち回る人が相手の場合、周囲の人々は大きな迷惑をこうむることになる。
迷惑老人

写真はイメージ(以下同)

住人が変わった途端に始まった騒音

 都内の分譲マンションに住むデザイナーの山本さん(仮名・40代)が、そんなトラブルに巻き込まれたきっかけとなったのは、上階の住人が売却により入れ替わったことだった。事前の情報で新たに入居してきたのは70代の夫婦と聞いていたため、若い子育て世代が引っ越してくるより静かな環境が保たれると思っていたのだが、引っ越し翌日から予想外のことが起こった。 「ビックリしたのは、天井から響いてくる足音でした。まるで運動会でもしているかのようにドドドッと部屋中を走り回っている音が頻繁に聞こえてきたのです」    老夫婦世帯なのになぜこんな足音が響くのか。山本さんは数日様子をうかがい調べると、どうやら近所に子供が住んでいるらしく、孫を預かって自由に部屋で遊ばせているようだ。加えて、足音と共にドアや引き戸を豪快に閉める音。掃除機をあちこちにぶつけながら乱暴に使っているかのような音も頻繁に聞こえてくる。前者は孫たち、後者は老夫婦が発する音のようだ。 「いくらなんでもうるさ過ぎる!」と思ったある日、山本さんは苦情を伝えるべく上階に行こうとした。しかし、あまりに怒っている様子をみた山本さんの妻が「最初から怒鳴り込むと後が大変だから、今回は私が行く」と老夫婦宅を訪ね、足音などの騒音がひどいことを伝え、「気をつけてほしい」と丁寧に“お願い”をした。  すると「あ、そうなの。気をつける」と、老夫婦は能面のような顔で答えるのみ。  謝罪の言葉はなかったものの、その後しばらくは騒音が止み、山本さん夫婦はほっとしていた。

2日後に再び騒音が…

 ところが、2日もするとまた同じ騒音が始まった。しばらく我慢しながら様子をうかがったが収まる気配がない。そこで1週間後、今度は山本さん自身が直接上階を訪ねた。インターフォン越しに名乗ると、出てきたのは老夫婦の妻だった。 「なんですか?」  あからさまに迷惑そうな顔をしていて、以前苦情を言われたことを根に持っているようだ。その後ろでは走り回っている孫が2人と、それをあやす夫の姿も見えた。怒りを抑えつつ、山本さんは再度音が響いて迷惑している旨を伝え、「静かにして欲しい。音が響かないよう対策してほしい」とお願いした。  すると、老人夫婦の妻の方が「ちゃんとしてるわよ。だいたい、以前のマンションの時は下の人からそんな苦情言われたこともないのに!」と、敵意むき出しの態度で言い放ったのだ。  孫たちが豪快に走り回っている現場を見られているのに、謝るどころか敵意むき出しの態度……。あまりの身勝手さに呆れつつも、こんな相手と言い争いしても仕方ないと思い、「とにかく静かにしてほしい」と伝えるのみにとどめた。  しかし、これで静かになるような相手ではなかった……。
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「じゃあ、警察に訴えれば?」迷惑老人からの“まさかの言葉”
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フリーライター。定時制で東京を走り回っている現役の中年タクシードライバー

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